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134号線の暫定4車線化
2015.03.03
3月1日に国道134号線の平塚・大磯区間が四車線で開通しました。
これで悪名高き西湘バイパス出口の渋滞も緩和されることでしょう。
実はこの四車線化、都市計画には則していません。
134号線の都市計画は、東から129号線までは地上四車線、二階建て四車線、そして129号線との合流以西は、いまだに地上二車線、二階建て四車線なのです。
もともとの都市計画は新湘南バイパスと西湘バイパスを二階建ての高架のバイパスでつなぎ、平塚区間のバイパス下の134号線は二車線ということになっています。
そのために相模川に架かる橋の四車線化は、もともと二車線だった一階部分の134号線にもう二車線を追加すると同時に二階部分にバイパス用の四車線の橋をかけることになっていました。
ところが、二階建ての橋を建設するためには、橋のたもとのゴルフ場を3ホール分、買収しなければなりません。
その買収される3ホールを作り直すために、ゴルフ場に挟まれている茅ケ崎の運動公園をゴルフ場に提供することになっていましたが、それに替わる新たな運動公園を作る場所が決まらず、玉突きで134号線の拡幅もできないという事態が続いていました。
それならば、まず、二階部分のバイパスを後回しにして134号線の四車線化を進めるべきだと私が主張すると、歴代の国道事務所長は平成16年に相模川上の二階建ての橋が完成する予定なのだから、平成16年まではそんなことを言わず待っていてくれ、の一本槍。
そんなことを言ったってもう絶対間に合わないじゃないか、いやまだ期限ではないの押し問答の末、平成16年を迎えました。
もちろん、橋は影も形もありません。
そこで私から、平塚市、茅ヶ崎市、神奈川県、国交省に集まっていただいて、これからどうするか腹を割って話そうと提案しました。
その集まりに国交省は大幅に遅刻してきて、「すみません、橋が混んでいたもので遅れました。...あっ!」
そんなことがあり、当時の横浜国道事務所長が、二階建てといっている都市計画にはこだわらず、早く四車線化しましょうと合意してくれました。
その国道事務所長がすごい人で、「河野さん、残念ながら橋は期限までにできませんでしたので、お約束通り、二階部分は後回しにして、まず四車線化をやりましょう。ただし、都市計画を変更しようとするとそれだけで何年もかかります。暫定的に西湘バイパスまでを平面四車線にしてしまうということでどうですか。」
「暫定的って、どれぐらいの期間ですか。」
「暫定50年はどうでしょうか。バイパスの計画は残りますが、それをどうするかは後世の人が決めればいいことです。」
それでまず、129号線までの四車線化、つまり相模川の橋を二階部分は全く抜きにして四車線化することになりました。
その後、二階建てのバイパスを都市計画の中に残したものの、134号線の平塚・大磯区間を拡幅することになりました。
神奈川県は、当初、花水川の橋をそのまま利用して三車線化すると言い出しましたが、中郡の古沢時衛県議や平塚の森正明県議が神奈川県の責任でやる以上、三車線などという中途半端なことはあり得ない、きちんと四車線にすべきだと主張してくれて、三車線化計画はお蔵入りし、花水側にも橋を架け、全線四車線化ということになりました。
こういう経緯があって、二階建ては都市計画には残すものの半世紀の間、棚上げにしました。こうした経緯をしっかりと次の世代に引き継いでいきたいと思います。
開通式で黒岩知事にこの話をしたところ、そんな方法があるのかと目を輝かせていました。県と国交省が慌てて、それは本当に最後の手段で、どこでも使えるわけじゃありませんと説明していました。