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フランスの意気込み
2011.04.01
フランス大使公邸で、来日中のナタリー・コシウスコ=モリゼ環境大臣(原子力も担当)とベルナール・ビゴ原子力・代替エネルギー庁長官にお目にかかる。
ビゴ長官の名刺は、裏にカラーロゴ入りの日本語。来日の意気込みがわかる。大臣の名刺の裏側は、英語だった。
ビゴ長官から、日本に提供できる技術の説明がある。フランスは、これまでに原子炉を廃炉にした経験があり、廃炉にした原子炉を水で洗浄し、その洗浄水から放射性物質を分けて水を清浄化することができる。
一つは汚染水を蒸留して、水と放射性物質を分離するやり方、もう一つは汚染水に特殊な粘土を入れて、放射性物質を吸着して取り出すやり方。
長官は、今のように外部から水をかけていると、汚染水がどんどん広がってしまうので、はやく周りの水を清浄化して、冷却装置を修復するべきだと力説。
大臣は、サルコジ大統領と一緒に来日し、大統領からフランスの技術のどれが今回使えるか、2日のうちに具体化しろという指示を受けているそうだ。
ここ数日、IAEAの避難基準と日本政府の基準が違うという質問と日本政府の対応が本当にこれでいいのか、政府は正しい情報を出しているのかという質問を多く受けるようになった。
そろそろ日本政府とIAEAの合同対策本部を立ち上げるべきではないか。世界中の知見を集めるとともに、対策本部の出す情報に対する信頼性を高めることにもつながる。
地震から3週間たって、未だに福島第一原発のモニタリングポストの数字がリアルタイムで見られない。地震と津波でモニタリングポストの電源が失われたというのが当初の発表だったはずだが、「3週間がたっても電力会社がモニタリングポストの電源を回復できないのはなぜか」と外国メディアに突っ込まれると、「東京電力だからね」としかいいようがない。