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第二の耐震偽装
2009.04.29
時々、道路は陥没する。
道路の下に穴が空くからだ。
五月から夏にかけて、アスファルトが軟らかくなる頃が一番陥没の危険が高いそうだ。
道路の陥没を防ぐには、アスファルトの下にできた空洞を見つけて埋めればよい。
もちろん一度アスファルトをはがして穴を見つけていては、しょっちゅう道路が通行止めになってしまうので、アスファルトの上から電波をあててその反射で空洞があるかどうかを調べる。
平成20年度に、国土交通省は、この空洞調査で、耐震偽装並みのことをやらかした。
国土交通省の元技監がトップに収まっている天下り団体にこの空洞調査をやらせたのだ。表向きは一般競争入札だが、法務省に出向した裁判官(民事局長とも言う)が、民事法務協会が必ず落札するように点数をドガチャガしたのと全く同じように、このセンターが必ず落札できるような点数の仕組みで元技監のご機嫌をとったのだ。
問題は、このセンターに、空洞調査をやる技術が全くなかったことだ。
電波をあてて反射したものを読み取る機能を持った車をもっているのだが、記録されたデータを解析する能力がない。
日経コンストラクションなどの雑誌によると、だいたいどの道路にどれだけ穴が空いているのかはわかっているそうだ。この道路なら1kmあたり何個の空洞があり、道路が何キロだから空洞はだいたいいくつある。その空洞を見つけるのがこの調査だ。
ところがこの天下り団体の調査によると、平成20年度の空洞は桁違いに数が少ないらしい!
国土交通省の出先機関は、このままいくと、事故につながりかねないと本気で心配している。あるはずの空洞が見つかっていないのだから。(しかも北陸では、空洞だといって確認のために差した機械で光ファイバのボックスを壊してしまった)
出先機関の内部告発に危機感を抱いた国土交通省は、なぜか天下り団体の調査が公表される前に、来年度からは国土交通省が自ら調査をするとぶちあげた。
そしてそれはさらなる出先機関の告発につながった。国土交通省にはデータを解析する能力は全くないのだ!!
今年の夏、もし道路陥没が起きれば、国土交通省の責任は重い。