本当の「医師会」

2006.10.08

オヤジが僕に突然、お前には金輪際飯をおごらない、と宣言した。
なんでよ、と尋ねると、肝臓を金で買ったと言われないように。
俺の肝臓はそんなに安くないよっ!

ここ最近、乳幼児が日本国内では移植を受けられないということが話題を独占していたが、成人の移植もほとんどできないということも大きな問題だ。いや、件数から言えば、こちらのほうが大きな問題とも言える。
特に、C型肝炎ウイルスの感染者が四百万人ともいわれる日本で、肝硬変そして肝臓ガンになりつつあるC型肝炎患者は着々と増えている。家族、知人に移植が必要な人が発生する可能性は誰にでもある。いや、あなた自身がそうなる可能性もあるのだ。
ほんとうに国内での臓器売買はあの一件だけなのだろうか?

日本の医療の最大の問題は、職業として最もプロである医師が、自律的な自己統治をしていないことにある。
弁護士は、弁護士資格を取ると弁護士会に所属し、弁護士会が定めたルールに従う。これに違反すれば弁護士会を除名され、弁護士活動を行うことができない。
医師も、資格を取ると同時に、自律的な「医師会」に所属を義務づけ、医療行為に関しては「医師会」が定めるルールに従い、これに反すれば「医師会」を除名され医療行為に携われなくする必要がある。
現在の医師会は、加入も義務づけられず、医師会のルールは時には無視され、ほとんど機能していない。だから医療に関することであっても厚生労働省の役人が 首を突っ込んでくる。そうなると、薬害エイズの裁判のように、役人のメンツや責任逃れのためにいろんなことがゆがむ。医療行為に関すること、医療の倫理な どに役人を関与させてはならないのだ。

医療行為のミス、あるいはそれが疑われることに関しては、「医師会」が己の名誉にかけて、調査し、真実を明らかにし、対策を打つところまでやるべきなのだ。

臓器移植だけではない。医療に関するいろいろな倫理的な問題をこれからどうクリアしていくのか、役人や族議員や様々な利権をのりこえてシステムを刷新しなければならない。



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