2005年4月4日号
2005.04.04
朝、地元で郵政民営化と憲法改正について話す。一時間の講演の後に三十分ほどの質疑。
質疑の中には最近、ごまめの歯ぎしりの中にペシ坊のことが出てこないという質問も飛び出す。
(最近、ペシ坊は恐竜に凝っていてパキケファロサウルスがお得意だ。ほら、アンキロサウルスもきちんと片付けなさい。スピノザウルスはどこにいっちゃったのなんて会話が我が家で飛び交う。)
競争力プロジェクトでブロードバンドを中心に勉強会。
ブロードバンドのコンテンツをめぐる状況では、特に音楽関係がしっちゃかめっちゃかだ。
タワーレコードで買ったCDはソニーのCDプレイヤーでなければ再生できません、山野楽器で買ったCDは東芝の機械でなければ聞けませんなんてことに匹敵するようなことがブロードバンドの世界では起きている。アメリカがDMC法でやった著作隣接権の強制許諾を日本でも研究する必要があるのか。
アメリカの著作権法は遅れているなどと数年前にアメリカ政府に申し入れをしたことがあるが、産業に役に立っているのはどっちだ?
地上波デジタルになればテレビが使っている周波数が圧縮されて空きが出るはずだったのだが(僕が総務政務官だった時はそういう理屈だった)、どうも思ったより空かないのではないかという話になっている。
テレビ業界は、国民の財産である周波数を極めて安価に使って儲けていて、しかもテレビの周波数は無駄が多い。ライブドアでなくても良いが、一度テレビ以外からの新規参入を認めて業界の常識になっている非常識を是正する必要があるかもしれない。
限られた周波数ということでいえば、携帯電話も同じだ。
一端末(つまり携帯一台)あたりの月間平均料金は、DoCoMoとauが7000円以上であるのに比べ、アメリカでシェアトップのベライゾンは5300円、フランスのオレンジフランスと韓国のSKテレコム、イギリスのTモバイルは4000円台。つまり日本の携帯料金はべらぼうに高い。
一分間あたりの料金でいえば日本は先進国トップの30円。アメリカ、ドイツ、韓国、香港、中国は10円しない。フランス、イギリスは20円。
この十年間で携帯の市場は40倍になったが、マーケットシェアはほとんど変わらない。新規参入を認め、料金競争をきちんとさせるべきだ。
既存業者のユーザーに迷惑をかけないようにという理屈で業界に規制をかけている総務省の政策は国民全体に迷惑をかけているという点で誤っている。今度総務省の役職に就いたら、この分野の大掃除が必要だ。