2005年3月9日号
2005.03.09
外務省が毎年招待する日系アメリカ人リーダーと国会議員の夕食会を今年も開催する。
上田勇財務副大臣や明日の参議院予算委員会で質問に立つ小林温、田村耕太郎両参議院議員をはじめ日本側もかなり参加してくれて盛り上がる。
BSE問題でもいろんなやりとりがあった。
一行は明日の朝、グレン・フクシマ氏と朝食会の日程が入っているそうだが、日系アメリカ人でアメリカ通商代表部のタフネゴシエーターとして大活躍したフクシマ氏がヨーロッパのエアバスを日本に売り込む仕事に就いたことに一行からブーイング。
ボーイングのあるシアトルからの参加者がいるせいもあるかもしれない。
臓器移植法の改正に関してせっせとあちこちに足を運ぶ。
が、一つ気になるのはBSEの関連でイギリスに滞在した経験のある者からの臓器提供は認めないとの厚生省の方針だ。
心臓移植を待っている者、あるいは移植受けた患者の生存率を考えた時に、発症まで十年かかるかもしれない、しかもイギリスを訪れた経験がある者のうち発症した日本人の確率を考えれば、全て禁止するのではなく、確率を自分で判断できるようにすべきだと厚生省に申し入れる。
今度のルールだと、僕だってトータルで一月近いイギリス滞在歴があるので、臓器提供はできない。生体肝移植だったからオヤジは助かったが、脳死移植だったら移植はできなかった。
これはちょっとおかしい。
ソニーの会長が外国人になる。外国人がトップの企業やキャノンのように外国人株主が多い企業と外資のどこが違うのか。
日本人が外資、いや多国籍企業のトップになかなかなれないというのは、経営者の競争力がないのではないか。
いずれにせよ、株主の方を向かないで、長くいただけの経営者が自分の既得権だけを考えている経営の時代は終わった。
国際機関から日本人がトップをやらないかというラブコールがあるようだ。日本人の政治家はどうですかと声かけられているのに、やれる人材がいない。
政治家の国際競争力もゼロだ。
省エネ法の改正に関する経産省からのレクの中で、だいたい京都議定書の目標は達成できるメドがついたが、カーボンシンクの3.9のうち、1.3のめどが立っていないと環境省が言っている。だから環境省は環境税でその部分をやりたがっているのですという説明があった。が、環境省に言わせるとそれは全くのデタラメだ。
日本政府の方針を内閣、つまり国務大臣がしっかりしたリーダーシップできちんと決める必要がある。大臣が役所のなわばり争いに巻き込まれ、役人を代弁しているのは見苦しい。