2004年12月10日号
2004.12.10
韓国出張。
日本からは山本一太、前原誠司、近藤昭一、そして河野太郎の四人の議員が招かれて、国会議員フォーラムが開催される。
山本一太さんと二人でフォーラムの前日にソウル入りして、いろいろな議員と旧交を温めたり、何人かには初めてお目にかかる。
9日が韓国の国会の最終日であり、国家保安法を廃止するかどうかで、与野党が大もめにもめている状況のなか、8日、9日は真夜中まで禁足がかかっていた。と、いうことは、全ての議員が議事堂または議員会館にいるわけで、我々二人にとっては都合が良い。
まず、ウリ党の重鎮のキム・グンテ厚生大臣。
我々が行くと必ず時間を取って下さる。年金問題で頭が痛いとおっしゃる。北朝鮮に対してはウリ党左派の立場だ。
チョン・ビョングク議員
昔からの友人で、イ・ヘチャン大統領候補の側近だった。観光や文化についてずいぶんと力を入れている。来年の補欠選挙に関して意見交換する。
ユ・ゼゴン国防委員長
金大中大統領の側近だった。ウリ党のなかの穏健派三十一人を率いる。ウリ党が過半数ぎりぎりしかない状況でとても影響力がある。
このグループと話をしているとウリ党の安保政策も安心できるのだが、党内では少数派だ。ハンナラ党からも信頼が厚い。
ウォン・ヒーリョン議員
大の親友だ。ハンナラ党では若手を代表する議員になり、パク・チン議員と並んで大統領候補だ。
キム・ヨンサン議員
女性の闘士である。人権派弁護士としてならし、現在はハンナラ党のNo3だ。演説は迫力がある(意味はわからないが)
チョ・ソンテ議員
韓国軍の第一軍団、第二軍団を率いたこともある軍人だ。国防大臣も務め、ウリ党の中では穏健派、右派に属する。
イ・ソンゴン議員
元河野太郎事務所スタッフ!
初当選で外交通商委員会に配属になるという快挙を成し遂げた(初めてのことらしい)。元国会議長の秘書をやった経験があり、その元議長が外交通商委員会のメンバーだということ、日本で政治家のスタッフを務めたという経歴が評価されたためらしい。
がんばれ李さん!
ナム・ギョンピル議員
若いがすでに当選三回。ハンナラ党の院内筆頭副総務、つまり国対の筆頭副委員長。
ちょうど会期末の前夜で、与野党が物理的に委員会を選挙し合って対決している前線の指揮官。そこへ一太さんと二人でのこのこと出かけていった。パク・クネ代表にも挨拶をするかと首席補佐官のチン・ヨン議員まで声をかけてくれたが、国対の会議が始まることになり、残念ながらお目にかかれず。
キム・ミンソク
僕と同い年であり、我々の韓国議員との交流のとっかかりであり、家族ぐるみのおつき合い。五年前から将来の大統領候補と言われていた。ソウル市長選挙で惜敗し、その後チョン・モンジュ議員の大統領選挙を支持。しかし、土壇場でチョン議員がノ・ムヒョン大統領を裏切ったことになったため、ミンソクも非難された。
人生いろいろあるが、友情は変わらない。
民主党代表のハン・ハカプ議員を紹介してくれた。リトルDJとよばれ、金大中大統領後の民主党を率いている。
民主党は今や交渉会派でもなくなったが、来年の補欠選挙で議席をいくつか回復すると予測され、また来年の地方統一選挙でウリ党が分裂し、かなりの人数が民主党に戻ってくるという予測もある。また韓国政界は揺れるのだろうか。
フォーラムでの感想を一言で言えば、ウリ党の安保・外交政策に対する不安感が増した。
北に対しては、対話と対話、アメとニンジンという気がする。
北朝鮮に対して日米中が一致しても韓国が足並みを乱すことがあるかもしれない。うーん。