2004年10月27日号
2004.10.27
台風・豪雨・地震の対策本部を党内に立ち上げたばかりだというのに今度はイラクで日本人が誘拐される。
八時からの部会の前に、人物がほぼ特定されたという第一報。
八時から自民党の石油エネルギー調査会他合同会議。
直接処分するよりも再処理した方が最終処分する量は少ないという原子力委員会の資料をまるで鬼の首でも取ったように振りかざす推進派。
使用済み核燃料からプルトニウムを取り出したものを高レベル放射性廃棄物と呼ぶことにしているのだから、高レベル放射性廃棄物のほうが使用済み核燃料よりも量が少ないのはあたりまえだ。
取り出したプルトニウムを燃やしたものに関しては、中間貯蔵ということにしてあるのだから、そりゃ、そのほうが処分するものの量は少ないに決まっている。(だってそう定義しているのだから)自民党内では推進派がヒステリックに叫ぶだけで、まともな議論ができなくなっている。
友人の韓国国会の国防委員会メンバー(ハンナラ党側の幹部)が来訪。韓国もエネルギー政策の中で自前の核燃料をという声があり、再処理を韓国もできないかという検討をしたかったが、先般の事件でそれもできなくなった、と。
日本だけ再処理をするからエネルギー危機でも大丈夫という理屈は通らない。アジア、いや地球全体でどうエネルギー危機に立ち向かうかということを考えなければ、解決にはならない。
ウリ党の北朝鮮政策について意見交換する。
昼に環境関係幹部会。環境省が三位一体の改革に関する対案なるものを説明する。焼け太り、火事場泥棒の噴飯ものだ。
補助金を交付金にしますというだけで、てめえの利権は手放したくないというだけ。水野新部会長はやさしいから、盛んに環境省に助け船を出すが、僕がまだ部会長だったならば、門前払いだ。
明日が期限だから仕方ないかなどという議員もいる始末。だから役人になめられる。
一時からエネルギーレビュー誌主宰のエネルギー懇談会。
もともと原子力政策に関して推進派がマスコミと意見交換しようとして始めた会で、普通はマスコミ関係者を呼んで講演を聴く(又はつるし上げる?)。これまでに招かれた政治家は山東昭子科学技術庁長官(いつの時代だ!)、江田五月科技庁長官(!!)、共産党の某代議士(共産党って何考えてるのだろうということで)ぐらいだそうで、非常に光栄な(!?)ことのようだ。
なにしろ各電力会社、電事連、日本原子力発電株式会社、核燃料サイクル開発機構、三菱重工、日立などがメンバーで、参加者は、河野太郎とは、頭には角をはやし、尻尾があると思っている人達ばかりだ。
しかし、二時間の会の後、河野太郎って人類なんだという認識を持ってもらったようだ。しかも、河野太郎の話は妙に説得力があるというコメントも出た。(「妙に」とは、いったいどういうことかよくわからないが)
まじめにエネルギー政策の広報や政策議論をやるつもりならば、電力会社は電力会社の影響下にない第三者的基金に拠出して、広報をやらせるべきで、マスコミに圧力をかけるがごとくに直接にスポンサーになったり、広告を出したりするべきではないと申し上げる。
再処理工場のウラン試験をすぐやる理由は何なのかという僕の質問に、使用済み核燃料の貯蔵プールの問題と原子力技術の継承の問題が挙がった。しかし、エネルギーに関する問題提起はなかった。
四面楚歌という状況ではあったが、自民党内の議論よりもよっぽど建設的な話ができたし、時間が足りないぐらいだった。原子力の問題で推進派とこのような会ができたのは初めてだ。
議員会館に戻って、再処理工場についてもう一件取材を受けた後、北朝鮮に対する経済制裁のシミュレーションチームの会合。
厚生労働委員会で、スペシャルオリンピックに関する基金の取り崩しについての採決を終えて、今度はフランス大使館と国連改革に関する意見交換。
最後に、CSISのパトリック・クローニンとナショナル・ジャーナルのブルース・ストークスと大統領選挙とその後のアメリカの外交政策に関して意見交換。