2004年7月30日号

2004.07.30

臨時国会開会。
一見、会期の長さでもめているように見えるが、どうもそれは建前のようだ。
議院運営委員会の海外視察が八月半ばから予定されていて、それには民主党の議運委員も参加する。本当に民主党が会期を一ヶ月にしたいのであれば、まず、この海外視察がキャンセルされなければならないが、この視察の日程がどんどんと決まっているらしい。
他の民主党議員もお盆明けからぞくぞくと海外に出る。
結局のところ、一ヶ月を主張して、与党に否決させて、与党を悪者にして、海外に出るというのが本音のようだ。
どうも強行採決にしろ、会期にしろ外には建前を見せて、内には別な本音があるという国会運営がずっと続いている。
五十五年体制そのままのような気がするが。

外務省の日米地位協定室長が今日で交代になる。
現在の山田室長は任期中に地位協定の最新の運用状態がわかるように過去の取り決めや合同委員会合委を全て盛り込んだものを作ると豪語していたが、結局、任期中には終わらなかった。
しかし、あと一週間ほどで、ウェブ上にあっと驚く地位協定のページが完成するというところまでこぎ着けたのだから、その努力に拍手。
(とは言っても、それは外務省が外に出せると判断したものを集めただけで、1973年の環境合意のような全く問題のないものまで三十年隠し続けていた体質が変わっていないことを考えると、何が外に出ていないかが、問題なのかもしれない)。
さらに、ここまでのものはまとめられて整理されているとしても、明日からのものがきちんと反映されていくのかどうかは全くわからない。人が替わればどんな良いこともチャラになるのが外務省のような気がするし。そこは月曜日からの新室長次第だ。

ジェンキンズさんの身柄引き渡しに関してのご質問があったので。
 まず、ジェンキンズさんの身柄引き渡しの根拠になる規定は、地位協定の十七条五項a「日本国の当局および合衆国の軍当局は、日本国の領域内における合衆国軍隊の構成員若しくは軍属又はそれらの家族の逮捕及び前諸項の規定に従って裁判権を行使すべき当局へのそれらの引き渡しについて、相互に援助しなければならない」。
 で、「合衆国軍隊の構成員」の定義は地位協定一条
「合衆国軍隊の構成員とは、日本国の領域にある間におけるアメリカ合衆国の陸軍、海軍、又は空軍に属する人員で現に服役中のものをいう」
「服役中」というのはActive Dutyであるということ。
つまり、ここでいう合衆国軍隊の構成員であれば、十七条五項aの規定に沿って引き渡しの要求が行われる。
一部の報道でジェンキンズさんが在日米軍に転属になっているという報道があったが、「日本国の領域にある間の」という規定から、当該人物が在日米軍に所属しているかどうかにかかわらず、日本国の領域にある米軍人であれば地位協定の対象になる。
地位協定九条三項に米軍人は身分証明書と旅行の命令書を携帯しなければならないとあり、ジェンギンズさんは旅行の命令書を携帯していないから合衆国軍隊の構成員ではないという解釈ができるのではないかという指摘があったが、九条三項は九条二項に定める「合衆国軍隊の構成員は旅券及び査証に関する日本国の法令の適用から除外される」という権利の行使に必要な条件を述べているだけで、九条三項の適用を受けずに旅券、査証の審査を受けて入国することもできるので、構成員ではないということにはならない。
ジェンキンズさんが服役中(Active Duty)の米軍人といえるのかどうかが争点になるが、これはアメリカ軍の規定によって定められるものでこれをたてにして係争するのはたぶん簡単ではない。
そこで司法取引の可能性が出ている。司法取引をできるのは当事者本人だから、ジェンキンズさんと独立法務官がまず話をすることになる。



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