2004年6月2日号

2004.06.02

Renewables 2004と同時に開催される国際国会議員会議が開かれた。
第一セッションの先進工業国での取り組みのなかで、民主主義と再生可能エネルギーというタイトルで話す。大規模電力はいろいろな意味で既得権になりやすく、再生可能エネルギーを増やすためには民主主義がしっかりしていないとダメだ、とくに議会内の民主主義と政党内の民主主義がきちんと確立されていないと再生可能エネルギーにはつながらないと発言する。ヤンヤの拍手。一日中、いや、夜ボンの街中で食事をしている時も演説が良かったと声をかけられる。

第一セッション終了後、今日の会議の宣言文を取りまとめる起草委員会のメンバーとして作業に加わる。それこそ定冠詞一つで、もめる。二時間たっぷりかかって宣言文を作成する。
特筆すべきは、日本の対応に対する反応だろう。
宣言文の中に、各国政府は京都議定書の目標を達成するためということを言い訳にして原子力発電を増やしてはならない、という一文が入れられた。各国政府に対しての要請という形になっているが、これは明確に日本政府を批判している。
炭酸ガスが出ないからという理由で、使用済み核燃料、または高レベル放射性廃棄物を出す原発を増設するという感覚は日本以外にはない。
さらに再生可能エネルギーの目標は常に増やすことという文章も付け加えられた。
日本政府は2010年の目標から2030年は下がってしまうことを、これは自然体ケースでそうしないための対策案を考えているなどとぬかすが、RPSは何のためにやっているのか。買い取り法案が議員立法で成立していればこんな馬鹿なことにはなっていない。

今日は、中国が「中國日」(China Day)というふれこみで大々的に中国のプロモーションをやっていた。午後にちょっとのぞいてみるとかなりの人数が集まっていて、中国への関心の高さがわかる。
それに比べて日本の存在感はまるでない。
政務官も年金法案の関係で出席しなくなったし、なによりプログラムに日本からの出席者の発言がリストされていない。

宣言文に出席議員が署名し、長ーい一日が終わった。

夜七時からヨハネス・ラウ大統領主催のレセプションがボンの大統領公邸(たぶんそういう所だと思う)で開かれる。
その後、e-Parliamentの事務総長と夕食を食べる。日本からの参加を要請されるが、言葉の問題をどうクリアしていくかが問題だ。
C型肝炎の話になり、ペグインターフェロンの認可がなんで日本ではそんなに遅れるのか、なぜインターフェロンを自己注射することが出来ないのか等々、日本の対応について質問攻めにあう。日本の常識は、世界の非常識のようだ。



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