2004年2月7日号
2004.02.07
児童虐待防止法改正。
衆議院青少年特別委員会で大阪へ。
岸和田の児童虐待の件で関係者から話を伺う。
特別委員会の目的は、法改正であり、この岸和田の事件のことを調べることではないが、疑問は残る。
なぜ子供家庭センターはこの件を虐待の通告として認識しなかったのか、なぜ学校は市の教育委員会に通告を忘れたのか。
臓器移植法改正。
主に救急側の医師からの問題提起を中心にした「臓器の提供に関する懇話会」に出席し、河野私案をベースにした改正案を説明する。
来週には、読売新聞が言うところの、えーっとなんだっけ、ああ、そうそう作業部会(?)が開催される。
アメリカと長時間電話して、脳死状態が一年以上続いているケースに関する話を聞く。視床下部から出されるホルモンを外部から投与することによって脳死状態を安定することができるようになっているらしい。ただし、脳死であることに変わりはなく、もちろん脳死からの回復もない。例えて言えば、首を切り落とされて走り回っている鶏を、さらに長時間走り回らせることができるようになっただけで、死んでいることには変わりはないと先方は言い切る。
だから脳死判定に可能な限り脳血流の検査を入れるべきだという提言にもつながる。
また、脳死判定に移植医が携わるべきではないが、脳死判定がルールに基づいて行われたということに移植医も責任を持つべきだという提言も受ける。
消費者保護基本法改正。
プロジェクトチームとしての取りまとめ作業は一段落し、党内や与党内、あるいは民主党とのすりあわせの段階に入りつつある。
基本理念としての消費者の権利を明確にし、さらに消費者の責務をはっきりさせる。
外為法改正と特定船舶の入港禁止法案。
外為法はいよいよ来週参議院で可決成立か。最初は、党の幹部からも相手にされなかった法案がここまで来た。
特定船舶の入港禁止法案も要項、案文の段階になりつつある。これもしっかりと成立させていきたい。
バーゼル条約関連。
台湾とのリサイクル資源の輸出入で困っている日本企業と台湾の駐日代表部をお招きして二国間協定の必要性についてヒアリングをセットする。日本企業から協定の必要性に関する声がないと言い切るアホな外務省も呼ぶ。民間企業は困っている。
マイクロチップ。
移入種対策の法案の中で一部の動物にマイクロチップか義務づけられる。さらに全てのペットへのマイクロチップの義務づけについてのヒアリングを予定する。
イラク。
某中東大使公邸でお忍び(?)で来日中の中東の有力者との夕食。
サマワでの日本の成功のカギはスピードだと力説される。日本の外務省とのやりとりも経験しているせいか、ああいったお役所仕事では、地域の期待に応えられないだろうと心配している。
自衛隊や憲法には部族はまったく興味がない、どれだけ仕事、いやどれだけ金が現地に来るのかが焦点だ。現地での日本に対する期待は高すぎる。時間的な猶予はあまりないと心配している。
イラクの国家再建に名案はない。二番目に良い案はスンニ派の新たな独裁者を見つけることだと言い切る。
一番目はと聞くと、あの地域を爆弾で吹っ飛ばしてしまうことだと物騒なことを曰う。と、同席していた人が、爆弾ではなく原爆でとぼそっと付け加える。
つまり、誰にも名案はなく、どうやっても後々大変だということのようだ。
で、日本の立場はと聞かれるが、誰かがそれが一番のブラックジョークだと言うと、みんなが爆笑する。自衛隊の派遣は始まった。政治的に日本がどう動くのかをみんな見ている。