2004年1月16日号
2004.01.16
中東からの方々との夕食会。
自衛隊がイラクに行くことについて、日本に対する期待、とくにサマワ周辺での雇用の創出に対する極めて高い期待をどう上手く萎ませることができるかお手並み拝見という感じだ。
軍隊を送るということは日本も政治的にこの地域に関わるということだが、そんなことを日本政府はできるのだろうかという声も。どうせ何事もアメリカ追随だからそんなの関係ないという声も。
パレスチナ問題の解決策は二つの国家だ。だが、イスラエルがそれをやりたくないので物事が進まない。ところがイラクは解決策を誰も知らない、だからこの先大変だと中東の人も心配顔だ。
イラクはシーア派が多数を占めるが、スンニ派をシーア派が支配することは許されない、だからイラクに民主主義を持ち込むことはできないと中東の教養の高いそれなりの地位にいる人達が声を揃えた。
全員が(イラク以外からの)スンニ派の人達だったが、本音はずばりシーア派は異端だ、スンニ派がいる国でシーア派が主導権を取ることはイラクであっても認められない、と。スンニ派とシーア派の問題の根の深さを再度実感。
イラクで直接選挙をやればシーア派が多数を取ることになるからダメ、三分割もシーア派が石油の利権を取るからダメ、スンニ派主導の非民主的な政権を作るしかない、と。これが中東のスンニ派の本音なのかもしれない。
こういう政治的な問題一つ一つに日本は発言していけるのか、川口が何か言えるのかという声と、どうせアメリカの言うことには逆らわないから、いや、逆らえないから大丈夫(というより関係ない)という声も。
日本の外務省は一つのことしかできないのか、イラク問題があるとパレスチナの問題やその他のことには手が回らないのかと、日本の外務省に対しては極めて冷ややか。