2002年8月15日号

2002.08.15

Day 5 in Seattle
シアトルワールドトレードセンターで開かれたシアトルジャパンソサエティの朝食会で、How to Change Japanという題でスピーチをする。
世界第二の経済と言いながら、不良債権の問題を解決できず、経済の先行きも不安定な日本に対するアメリカのフラストレーションは、今やあきらめに変わりつつある。変われない日本と変えない日本政府、政治家、官僚、政治システム、産業界、日本人に対するさじを投げる気持ちがだんだんと強まっているのは、ワシントンだけでなくシアトルでも同じだ。
スピーチでは、日本の国会の非民主的なルールに触れ、国会の民主化が何よりも必要な第一歩であることを説明する。
不良債権を本当に処理するためには、信頼できる銀行検査と公的資金の投入、銀行の経営陣の刷新等を本当に断行できる人材の投入が必要であり、さらに閉鎖的な党税調なるものが重要な役割を果たしていること自体が、時代錯誤な既得権偏重につながっており、いかにばかげたことであるかを力説。
その先にあるものの一つとして、日本への移民の受け入れとその先鞭としての日系アメリカ人に対する働きかけ(日本と日米関係に対する興味を持ってもらうことに対し)を重要な課題としてあげる。
九月の内閣改造で、小泉首相が改革派だけをきちんと選べるかどうかが、日本が変われるかどうかのカギを握ると締めくくる。

昼からリーダーシッププログラムに戻り、ミネソタ大学の犯罪学教授とサンノゼ警察の監察官のプレゼンテーションとディスカッションに出席。
日本とアメリカは、1950年代は、犯罪の発生率でほぼ並んでいたが、日本が大きく低下したのに対し、アメリカはまだまだ高い発生率になっている。しかし、90年代に入り、アメリカの犯罪は確実に減り続けているのに対し、日本の犯罪は増え続けている(絶対数は圧倒的にアメリカが多いが)。
しかし、日本では囚人の数がほぼこの何十年変わらないのに対し、アメリカでは飛躍的に囚人の数が増えている。
アメリカでは、州によって、服役中、執行猶予中、そして釈放後も投票できない州があり、その結果、選挙の結果に影響が出るレベルになっているという。現在の状況は、共和党に有利であり、民主党に不利になっている。
おととしの大統領選挙はもちろん、いくつかの上院議員の選挙で、結果が変わってしまった可能性があるそうだ。

夜はマリナーズ対レッドソックスの試合を見る。
セーフコスタジアムにいるだけで楽しい。ベルマーレも飲み物や食事を含め、スタジアムのあり方を考える必要がある。
イチローがヒット一本、佐々木が締めてマリナーズの勝ち。



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