2001年9月20日号

2001.09.20

9月19日
自民党若手議員の医療保険問題の勉強会、続いて厚生労働部会。
部会では、二十五日に発表予定の政府の医療保険改革案に関して、厚労省の官僚が意図的にマスコミにリークして来たことに対する批判が強くあがった。それに対して、役所はひたすら低姿勢で嵐が過ぎるのを待つ。大臣と役所が違う案を出したり、マスコミへのリークが頻出したり、議論して良い案を作るというよりも官僚のメンツを守ることの方を重視しているような気がする。
武見参議院議員が役所が出す案に対する激烈な反対論をぶったかと思うと、僕の隣に来て、おい、パキスタンへの援助だけどな。
武見さんは、CTBTへの署名よりも対テロリストを重視し、パキスタンへの経済制裁をやめて支援しようという意見。核拡散抑止原理主義者の僕としては、武見さんの主張はよくわかるが、CTBTへの署名がない限り経済制裁解除には絶対反対。
アフガン難民はパキスタンだけでなく、イランや中央アジアへもでるはずで、そこに対する支援を日本がする、パキスタンは欧米に引き受けてもらう、UNHCRや各国のNGOへの支援を行うことによって、間接的にパキスタンでの難民問題に対する支援を行うこともできる。
医療保険そっちのけで、二人でこそこそとやっていた。

アメリカ大使館に電話して、厚木基地でのNLPについて質問する。いや、あれはNLPではなく通常訓練だ、と。通常訓練とNLPの定義、今回の訓練の内容を教えて欲しいと申し入れる。

脈絡は全くないが、韓国の仁川空港の中の本屋さんをのぞくと、Ayn Randの本がそろっている。むかし、むかし学生時代、Ayn Randの書いたFountainheadという本を僕のルームメイトの一人が読んでいて、それは何の本だと聞くと、ロビンフッドは悪いやつだという本さ。へっ? 要するに、ロビンフッドは金持ちから巻き上げたお金を困っている人に配るから貧しい人が自立しない、だからロビンフッドは人助けをしているつもりで、人の自立を妨げているという本だ。そのときは随分乱暴な本だと思ったが、読んでみると、ロビンフッドなんか出てこない。ある建築家の話だったが(彼の説明はそれなりに理解できたような)、今の日本の構造改革について、米百俵の話よりも的を得ていると思う。(随分乱暴な話だと思う人がいるかもしれないが)
この本の話をしてくれたルームメイトは、イラン人で、今、どこで何を考えているのか。

9月20日
自民党の行革本部に環境事業団廃止を提言したレポートを提出。
先日、環境部会長によばれて、あの環境省が出してきた回答は全くだめだから、もう一度やり直せといっている、ついては、あんた、ちょっと静かにしていてくれ、と。部会長代理としては、部会長にそう言われると、静かにせざるをえない。一方、行革本部長は、韓国にまで電話してきて、君のレポートがまだ出ていないぞ、要点を一枚にまとめて早く出せ。部会長と本部長の間で板挟みになっていたが、環境省は何も言ってこないし、行革本部への提出期限は21日までだし、まあ、今日まで待ったからいいだろうということで。部会長殿、部会長代理の辞表が必要ならお申し付け下さい。
京都議定書にしろ、ダイオキシンや廃棄物問題にしろ、税のグリーン化にしろ、これからの環境問題は、国民の支持を背景にやっていかなければならない問題ばかりだし、国民のNIMBY意識をうち破るためにも、まず環境省が特殊法人改革を率先してやるというのが、極めて大事だ。あんな回答を平気で出させた川口大臣の責任は重い。京都議定書やPCBの処理問題の難しさや総理のゴミゼロの主張などを考えると、環境問題は、もっと中心に出てくる問題のはずで、山崎拓環境大臣とか、古賀誠環境大臣とか、それぐらいの政治家がやはりやるべきポストなのではないか(つまり、自民党の幹事長よりも環境大臣の方が重いということに目で見てならないと)。



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