2001年9月25日号

2001.09.25

各部会ごとに特殊法人改革に関するヒアリング始まる。
環境部会は明日の午後。山本部会長から、出ろよ、と電話をいただく。
環境部会は、俗に言う族議員とは違うということをはっきりさせよう、と。
あわてて明日の地元日程をキャンセル。

家電リサイクル法施行以来、当初予測の三倍の量のテレビが処理に回ってきているそうだ。原因は、これまで日本の中古テレビの大半は、輸出、特に中国向けの輸出に回っていたが、中国の法改正で、中古テレビの輸入ができなくなり、結果として、日本国内で処理されなければならないテレビが急増したそうだ。この時期に家電リサイクルが始まったのは、まさにラッキー。

中国の安い人件費と低コストの製造業は、日本の産業に大きな影響を与えているが、静脈産業でも、中国は、中古のテレビ、エアコンから鉄スクラップまで、日本から排出されたものの受け入れ先になっているようだ。中古の家電をはじめその受け皿が、いろいろな理由で閉じられつつある。日本から中国へ輸出されている鉄スクラップの半分は、実は半材料で、中国で簡単な加工をすれば、製品になるもののようだ。しかし、これももうじき輸入が規制される。
その一方で、日本の鉄スクラップは台湾、韓国へ輸出されているが、あと五年から七年で、韓国への輸出はなくなり、台湾に関しても状況は同じだという。世界中の全てのスクラップは中国を目指すことになるのだろうか。
さらに、鉄スクラップ産業でも、港湾の問題が影響している。スクラップ価格の三割から五割がハンドリングのコストだそうだが、欧米の港は、五千トンを一日で積むことができるのに、日本の港は、三千トンを積むのに三日かかるそうだ。バースに接岸することができる船の大きさも欧米は四万トンクラスに対し、日本では五千トンと、競争力に大きな差が出ている。鉄スクラップ産業ですらも、今の日本では、国際的な競争力は無い。
スクラップの品質も欧米と比べ、日本のスクラップは不純物が多く、しかも品質の良いスクラップは海外からの引き合いがあるため、国内の製鉄メーカーに回るのは品質の悪いスクラップになり、ダイオキシンなどの問題が発生する。
いよいよ来年の通常国会に向けて、自動車リサイクル法案の検討が進むが、こうした静脈産業の声をきちんと入れておかないと、道をあやまりそうだ。
最終的には自動車の品質で担保される動脈と違って、静脈の品質を担保するものはない。
動脈産業が外に移転しても、静脈は残る。



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