2001年6月3日号

2001.06.03

青森出張。
土曜日は六ヶ所村の原子燃料サイクル施設を見学。六ヶ所村は面積で言うと、東京二十三区の半分近い大きさがあるそうだ。
ウラン濃縮工場でウラン濃縮のための遠心分離機が並んでいるカスケード棟を見せていただく。きわめてセキュリティがすごいこととIAEAの査察のすごさに驚く。まるでスパイ映画並のセキュリティ管理だが、うっかり内容を書いてしまうと後でまずいことが起きても困るので、ないしょ。
IAEAの査察は毎月定例の査察が一回と抜き打ちが一回、年間に二十数回の査察があるそうだ。我々日本人は、核兵器なんてと思うが、外から見えるのは意思ではなく能力なのだ。
低レベル放射性廃棄物埋設センター、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターを見学する。低レベル放射性廃棄物は、自然界のレベルに落ち着くまで三百年。高レベル放射性廃棄物は、一万年たってウラン鉱石並みになる。ガラス固化体を入れたキャ二スターのそばに行くと、数秒で致死量の被爆をする。
高レベル放射性廃棄物の地層処分を、本当に実施する場所が日本にあるのか、本当にそこでできるのか。
原発を動かして四十年、しかし、そこから出るゴミが落ち着くには一万年。時間のコストがかかりすぎないか。今から一万年後のこの地球のあり方を既定してしまって良いのか。
再処理工場の建設が進んでいる。二兆円の予算と数千人の人を投入して。
FBRもプルサーマルもない状況でプルトニウムだけが増え続けていくことがないようにしなければ。
現場のみなさんがどんなに頑張ってやっていても、政治が方向性を誤れば何にもならない。国民が理解し、納得するこの国のエネルギー戦略を作る必要を痛感。

十和田で一泊し、自民党青森県連の青年局の討論会に出席。メンバーは畑恵参議院議員と江渡前代議士。
控え室で、畑さんがパンフレットを取り出すので、びっくり。てっきり、今度の選挙には出ないで引退、博士号を取りに大学に戻るという巷の話を信じていたから。彼女はずっと立候補すると言い続け、公認申請も出しているのだが、審査会が開かれないらしい。現職なのに、その扱いはひどいね、と驚く。支援する団体がないからというのが理由の一つらしいが、彼女は特定団体の後押しでなく、選挙をやりたいと特定団体を持たずに比例選挙に出たいそうだ。確かに、新方式では大変だと思うが、自民党にとって、マイナスではない。特定の候補者に支援されていない候補者に入れたいという自民党支持者が、後押しできる候補者が一人いてもいいではないか。
討論会の中で、青森まで新幹線を引っ張った方がいいと思うか、というマルバツクイズがあり、江渡さんはもちろんマル。ぼくと畑さんは..。



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