ファイザー社のワクチンについての論文

2021.03.19

ファイザー社のワクチンに関する最も包括的な論文が、権威のある雑誌”New England Journal of Medicine”に掲載されています。

2020年12月20日から2021年2月1日の間に、接種が先行しているイスラエルで、イスラエル・クラリット研究所とアメリカのハーバード大学の共同研究チームが、ファイザー社のワクチンの有効性を調査した論文です。

ワクチン接種を受けた60万人と年齢、性別、人種、居住地などをマッチングさせた60万人の非接種者の間で、新型コロナウイルス感染症の陽性者、発症者、入院者、重症者、死亡者を比較しています。

下記にそれぞれの有効率を記します。

陽性者数
1回目接種後14-20日目時点 46%
2回目接種後7日以上時点    92%

発症者数
1回目接種後14-20日目時点 57%
2回目接種後7日以上時点    94%

入院者数
1回目接種後14-20日目時点 74%
2回目接種後7日以上時点    87%

重症者
1回目接種後14-20日目時点 62%
2回目接種後7日以上時点    92%

死亡者
1回目接種後14-20日目時点 72%
2回目接種後7日以上時点    Not Available

有効率X%という意味は、非接種者の中から100名に起きたことが接種者(100-X)人に起きたことをいいます。

上記の陽性者数でみれば、1回目後、非接種者100人が陽性になったのに対して接種者は54人が陽性に、2回目後、非接種者100人に対して接種者8人が陽性になったことを示します。

ワクチンを2回接種すると、いずれの項目でも高い有効性が示されました。

また、70歳以上の高齢者でも、若年層と同等の効果が確認されています。

持病を3つ以上持っている者では有効性はやや低下しますが、それでも高い有効性を示しました。

論文名は
NT162b2 mRNACovid-19 Vaccine in a Nationwide Mass Vaccination Setting
Noa Dagan et.al. New England Journal of Medicine, Feb24 2021

ちなみに2021年3月3日-9日の間の各国の10万人あたりの1週間感染者数(左)と10万人あたりの1週間死亡者(右)
日本     5.7  0.3
アメリカ 122.7  3.6
イギリス  60.7  2.4
フランス 224.6  3.2
ドイツ   69.7  2.1
イタリア 236.5  3.6
ロシア   50.9  2.0
カナダ   53.2  0.7
ブラジル 220.2  4.9
南アフリカ 13.1  1.2
イスラエル160.5  1.0
韓国     5.6  0.1
シンガポール 1.7  0.0
オーストラリア0.3  0.0
(出展 WHO)



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