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ごまめの歯ぎしり ハードコピー版

第16号 『与党の改革を』

「大村秀章」

 「おまえ、コノヤロー、いったいなに考えてんだ」と、えらい剣幕で、同期で橋本派の大村秀章代議士が怒鳴り込んできたのは、二月も終わりの頃でした。彼の怒りの原因は、彼の地元の愛知県で自民党青年局が主催した講演会に講師として呼ばれた僕が、「今の自民党の権力構造を変えなければ、この党はもう長くもたない。この自民党は、その中枢の橋本派を中からぶっ壊さない限り、変えられないだろう。だから、大村よ、橋本派を出てこい」と、さんざん名古屋でぶって、その晩、僕のメールマガジンとホームページにもそう書いたことでした。実は、大村代議士は、そのころから橋本派のやり方に疑問を持ち始め、橋本派の中の何人かとこれでいいのかという議論を密かに始めていた矢先だったのです。で、そんなことを全く知らない僕が書いたメールマガジンのせいで、痛くもない腹を探られる、ではなく、痛い腹を探られることになってびっくりしたのが怒りの原因でした。

 大村秀章代議士は、僕より三つ年上の四十一歳。日韓の若手代議士で交流しようと作ったバクダン議員連盟(韓国名物バクダン酒からのネーミング)の同志でもあり、医療保険改革の勉強会も一緒という仲の良い仲間です。

 やがて総裁選挙で、彼を筆頭に四人の橋本派の若手代議士が派閥の幹部に反旗を翻すことになりますが、その芽は既に二月に芽生えていたのでした。

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