Kono Taro Official Website 印刷する

ごまめの歯ぎしり ハードコピー版

第9号 『俺達の年金改革〜1999.4〜』

国民年金の問題

 我々の年金改革案では、国民年金に関しては、老後における「最低限の所得保障」と考え、財源の保険料方式をやめ、全額税方式、とくに消費税を充てることを提案しています。
 最近、厚生年金の問題が、大きくクローズアップされていますが、国民年金の空洞化も実は結構大変なのです。
一、 国民年金の保険料は、所得に関係なく、一万三千三百円の定額です。
二、 国民年金の保険料を故意に払っていない人が、十人に一人になっています。そして、保険料を免除されている人を含めると、三人に一人が、国民年金の保険料を支払っていません。
三、 そのため、国民年金の保険料を千円徴収するためのコストがなんと百円以上かかっています。
四、 低所得などの理由で、保険料を免除された人は、将来の年金額が三分の一に減らされてしまうため、「最低限の所得保障」という国民年金本来の役割を果たすことができません。
五、 保険料を故意に支払わなかった人は年金を受け取ることができません。しかし、この人たちが将来、高齢で働けなくなったとき、保険料を払ってこなかったから自業自得だと政府が放置することは、実際にはできないでしょう。しかし、そういう人でも面倒をみてもらえるということになれば、ますます、保険料を払わないほうが得だということになります。
六、 専業主婦(三号被保険者)は、紙一枚の届け出を忘れただけで、年金受給資格がなくなります。五十万人とも百万人ともいわれる専業主婦が届け出忘れで、無年金になるといわれています。(あなたは届け出をしていますか)
七、 専業主婦(三号被保険者)の国民年金は、配偶者の払う保険料でまかなわれているのではありません。なぜならば、結婚していようがいまいが、保険料は変わらないからです。結論から言えば、専業主婦の保険料は、全国の民間サラリーマンや公務員の厚生年金や共済年金の保険料によってまかなわれていることになります。つまり、どぎつくいえば、OLの支払う厚生年金の保険料が専業主婦の国民年金にまわっているのです。
八、 夫がサラリーマンである専業主婦は、三号被保険者となり、保険料は払う必要がありません。ところが、同じ専業主婦であっても、夫が自営業であれば、妻は一号被保険者となり、保険料を払わなくてはいけません。夫の職業の違いで、保険料に差が出るのです。
第9号 目次へ 次へ 俺達の年金改革案
ウィンドウを閉じる