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ごまめの歯ぎしり ハードコピー版

第30号 何が問題なのか

教育改革の議論はなかなか大変です。

 まず、教育ほど万人が何か思う、何か意見があるものはありません。万人が自分の受けた教育について何かものを言うことができ、多くの大人は自分の子供の受けている教育に関して言いたいことがあります。その結果、ある人は学力低下について議論をし、ある人は青少年の健全育成が今の教育の最大の問題だと思い、ある人は成績なんかよりも心が大事だと信じ、それぞれ自分の思っている教育の問題と自分の理解できる範囲での教育改革について語ります。

 青少年の健全育成に汗を流してきた方々は子供を信じることの重要性について熱っぽく語ります。東大合格者の多い学習塾の経営者は高校の授業の問題点についていくつもの指摘をすることができます。でもはじめに問題点が明確になっていなければ、答は見つかりません。

 さらに教育改革の議論は、議論と呼ぶより独り言とでも言うべき議論になりがちです。というのもなぜか教育に関しては、データに基づいて議論するのではなく、主観的な思いこみに基づいた意見が多くなりがちだからです。

  この号では、まず、学力とカリキュラムに的を絞った改革の提案をします。

 

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