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ごまめの歯ぎしり ハードコピー版

第8号 『予算委員会のかげで…〜1999.10〜』

予算委員会のかげで・・・

 国会では予算委員会にスポットライトがあたっていますが、予算委員会のかげに隠れてせっせと仕事をしている委員会の一つに、大蔵委員会があります。(じゃ、陰でサボっている委員会があるのか、と言われると、別にそんなことはないと思いますが)
 大蔵委員会とは、大蔵省の担当する分野マイナス予算を担当します。税制、金融機関、国際金融等など、その守備範囲は多岐にわたります。(なんでこんなこと書いているかと言うと、自分が大蔵委員会に配属になったからで…)
 大蔵委員会の最大の弱点は、なんせ大蔵委員会と言うわけですから、大蔵大臣が担当大臣になります。(あたりまえやがな、そんなもん)ところが予算委員会の審議が始まってしまうと、大蔵大臣は、ほぼ連日、予算委員会に詰めっきりになってしまいます。予算委員会が支払うほうの審議をしている間に、受け取るほうの税金の審議もしなくてはなりません。ところが、大蔵大臣は、昼間はずっと予算委員会で忙しい、それじゃ大蔵委員会はその後で、大臣の身体が空いてから、という風にどうしてもなってしまいます。必然的に大蔵委員会はしばしば夜に開会ということになり、「夜なべ委員会」とあだなされることになります。
 外務大臣、大蔵大臣というのは大臣でも重要ポストですが、私の入っている外務委員会、大蔵委員会は、「金にも票にもならない委員会」、「夜なべ委員会」とそれぞれ嫌われ、建設委員会とか農水委員会と比べると配属先としての人気が今一つとか。国全体を考える上では極めて大切なところなんですが。(ここで愚痴ってどうする)
 大蔵委員会では新しい税制改正の議論をするわけですが、税制改正の実質の議論は、年末に開かれる自民党の税制調査会で行われます。もっといえば、林義郎税調会長以下の税調幹部と大蔵省、自治省などの協議で、ほとんど決着がついてしまいます。国民生活に直接関わりのあることですから、もっとオープンな議論をしたほうがいいのではないかとも思いますが、その前に、自分がもっと勉強して、大蔵省の主税局とわたりあえるようにならなくては。
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