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ごまめの歯ぎしり ハードコピー版

第7号 『まず大臣のたらい回しをやめよ!〜1998.10〜』

まず大臣のたらい回しをやめよ!

橋本内閣が退陣し、小渕内閣になった。総裁選挙での公約とは裏腹に、宮沢、野田、有馬、堺屋の四氏を除けば、なんのことはない派閥ごとの年功序列人事に終わった。まったく世の中を馬鹿にした話である。(良識ある)自民党の代議士が、自民党に所属していることを隠したくなるときである。(そう思わない代議士が多いことが今の自民党の問題だが)
 たったの一年で大臣の首をすげ替えて、当選五回だか六回だかの議員を順送りに大臣に任命する。仕事を覚え、国会答弁もこなせるまで時間がかかる。その間、誰が役所の方針を決めているんだ。これだけ経済がおかしくなっていて、日本中が困っているときに、なぜ、景気対策の陣頭指揮を取れる政治家が大蔵大臣をやっていないのか。なぜ、自分の言葉で話ができる、自分の方針を持った政治家が大臣をやっていないのか。
 経済が右肩上がりで、うまくいっているときは、まあ、こんなことを言うと怒られるかもしれないが、大臣なんか誰がやっても大差無かったのかもしれない。しかし、これだけ世の中みんな困っているときに、政治家だけが、能力、専門に関係なく当選回数と派閥だけで大臣に任命され、一年間でたらい回しされていいのか。  企業が役員を勤続年数順で一年ごとに交代したら、すぐつぶれるだろう。国ならば大丈夫なのか。
 当選回数さえ重ねれば、誰でも大臣になってあたりまえという訳の分からん感覚を、国会議員は捨てようではないか。
「政治家の、政治家による、政治家のための内閣改造」をやるのではなく、本当に能力のある議員を大臣に起用する、そんな人間を自民党はリーダーに選ぶべきだ。
 今のリーダー達にそれが期待できないならば、思い切って、トップを若返らせなければならないだろう。トップの年齢を十歳若返らせる世代交代ができたなら、自民党もきっと良くなると思う。
 問題は、それを実現することができるかどうかだ。
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