記者会見8月27日

2024.08.27

「マイナンバーカード対面確認アプリ」を先週20日(火)に一般公開しました。

マイナンバーカード対面確認アプリは、対面取引において、偽造困難なICチップを利用して、カードの券面を目視で確認するよりもより厳格な本人確認をするために、デジタル庁で制作したアプリです。

事業者あるいは自治体の皆様に幅広くご利用いただけるように、先週20日(火)にAndroidとiOS両方でリリースを開始いたしました。

アプリストアから誰でもダウンロードが可能で、初日に1万件以上のダウンロードがありました。

リサイクルショップなどで早速導入いただいている事例があるほか、銀行の口座開設でも導入の検討がすすんでいます。

犯収法(犯罪収益移転防止法)及び携帯電話不正利用防止法に関する事業者の方々に対して、このアプリを無償配布していることを、警察庁、総務省と連携してご案内しています。

アプリを利用いただくとおわかりになると思いますが、カードのICチップを素早く読み取って、本人確認をすることが可能です。

是非関係者のご利用をいただきたいと思います。

また、アプリで表示できる情報は券面に記載されている情報と同じです。

目視で確認するときと同じ情報がアプリで表示されます。

皆様には安心してご利用いただきたいと思います。

利用者のニーズを踏まえながら、引き続き関係省庁とも連携して、適切な本人確認が行えるように取組を進めていきたいと思っております。

2件目、今朝、第2回国際データガバナンスアドバイザリー委員会を開催いたしました。

我が国は、信頼性ある自由なデータ流通(DFFT)の提唱国として、デジタル経済の新たな現実から生じる様々な課題に立ち向かい、国際的な場で議論を主導してまいりました。

今回のこのアドバイザリー委員会では、国内外一体的に競争力のあるデータに関するエコシステムを作っていくために、グローバル化したサプライチェーンの現状を見ながら、国境を越えたデータの共有であったり、連携をしっかりしていきます。

また、その前提として、国内外のデータガバナンスのあり方を企業の経営者、あるいは有識者とこの委員会を通じて議論していきたいと思っております。

今日の会合では、前回の委員会の議論を踏まえながら、DFFTの推進について、IAPにおける具体的な進展を早期に実現することが重要だということ、ASEANをはじめとする2国間での具体的な課題に対応した協力を進めていくことへも期待が示されました。

国境や組織を超えるデータ連携、データ共有が増える中で、法令順守あるいはデータセキュリティの対応、スキルを持っている人材の採用、評価制度、データガバナンスを経営課題の中で捉えることへの理解や、各社の状況と課題についての共有がありました。

また、データガバナンスガイドラインについて、様々なご意見をいただきました。

デジタル庁として、DFFTの具体化を通した国際的なデータガバナンスをしっかりと主導していくために、民間企業のニーズを踏まえた国内の環境づくりにも具体的に取組んでまいりたいと思っております。

 3件目、システム内寄生(Living off the land)戦術に対する技術的な対策の文書が22日、オーストラリア政府から発出され、それに対して各国の共同署名、公表を行いました。

このシステム内寄生戦術という、検知するのが困難なサイバー攻撃手法が、今国際的に広がりつつあります。

この手法は、システムに侵入した後に、マルウエアを使う従来の攻撃とは異なって、システム内にある正規の管理ツールや機能を使って活動を行うため、検知するのが難しいという特徴があります。

このシステム内寄生戦術への対策としては、システムのログを確認することが重要です。

今回の文書は、オーストラリア政府が作成し、我が国のNISCを含む9か国の機関が共同署名し公表したもので、仮訳も公開しています。

中規模から大規模な組織を対象としたものですが、特にITに関する経営幹部のほか、ネットワーク事業者、あるいは重要インフラ事業者の方々に向けて作成したものであります。

関係の皆様には是非確認をお願いしたいと思っております。

検知が困難とされるシステム内寄生戦術への技術的な対策について、国際的に文書を発出することは、我が国のサイバーセキュリティの強化、及びサイバーセキュリティ分野での国際連携の強化にもつながるものであります。

引き続きこうした取組を進めていきたいと思っております。

 



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