熊本城復旧
2016.05.09
熊本城には、特別史跡である石垣に加えて、櫓、長塀、不開門など十三の重要文化財、天守閣を除く復元建造物、コンクリート造りの天守閣などの施設があり、全体が熊本市が管理する都市公園になっています。
熊本を代表する史跡であり、外国からの観光客に最も人気のある日本の城です。
塀が倒壊し、外壁が剥落、石垣などの多数が崩壊し、瓦は落下するなどという大規模な被害を受けました。
熊本市、熊本県からもこの城の復旧に対する国の支援の要請があります。
国は文化庁を中心として、余震が収まり次第、復旧を支援して参りますが、文化財であるため、壊れたものを回収し、それを材料として修理することになります。
石垣も、一つずつ番号をうち、積み直していきます。
現在の制度を前提とすれば、国は下記のような支援を行うことになります。
文化財指定 所有者 管理者 災害復旧への支援
石垣 特別史跡 国等 熊本市 70%まで文化庁
天守閣 なし 熊本市 熊本市 2/3以上国交省
櫓 重要文化財 国 熊本市 85%まで文化庁
復元建造物 なし 熊本市 熊本市 70%まで文化庁
文化庁の場合、災害復旧時の20%のかさ上げを含みます。
国交省の場合、通常の都市公園補助率二分の一が、災害復旧事業だと三分の二、それに激甚災害に指定された場合の一、二割のかさ上げがつきます。但し、最終的には復旧費用と自治体の標準税収入のバランスから決まります。