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ごまめの歯ぎしり ハードコピー版

第30号 入試改革

義務教育や高校レベルで全ての子供が身につけるべき学力が具体的に定義できたら、大学へ進学するために必要な高校レベルでの学力を定義し、それに基づいた大学入試の改革が必要です。

 ここで最も必要な改革は、それぞれの大学が学力を測定するための入学試験を独自に実施することを禁止することです。現在のようにそれぞれの大学が勝手に入学試験を実施するからこそ、大学進学を望む高校生はそれぞれの大学の入学試験に向けての準備をしなければなりません。結局、高校の勉強はどうでもよくなって、予備校で入試に向けての勉強をすることになります。

 大学入試のための学力測定はセンター試験に一本化し、そのセンター試験は大学に入学するために必要だと定義された学力を身につけているかどうかを測定する試験にします。高校で必修とされている科目のセンター試験は必修になりますし、それに加えて高校で選択した科目のセンター試験を選択することになります。センター試験も、今のように年一回の試験にするのではなく、年に何回か受けられるようにすれば、運悪くその日に風邪をひいて大学入試に失敗したということもなくなります。こうすれば高校生は普段の学校の授業をしっかりと理解することに集中することができます。

 それぞれの大学は、学力測定に関してはセンター試験の結果を使い、それに加えて面接や小論文、高校時代のスポーツやクラブ、ボランティア活動などの結果を総合的に見て入学者を選べばよいのです。

  センター試験では差がつかないではないかというご意見もあります。しかし、試験の点数の一点、二点の差で入学者を判断するよりも、その人間の高校における活動を総合的に評価して入学者を決める方が生徒にとっても、大学にとってもよいのではないでしょうか。

 

 

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