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ごまめの歯ぎしり ハードコピー版

第22号 『腹を切ればよいのか』

世界の事情

 1997年に臓器移植法が成立し、初めて日本で心臓移植が行われたのが1999年でした。そして日本では1999年と2000年にそれぞれ3件ずつの心臓移植が行われました。

 しかし、この二年間にアメリカでは年間二千件ずつの心臓移植が行われ、イギリスでは年間200件、フランスでも年間300件の心臓移植が行われています。欧米だけではありません。台湾では年間40件の心臓移植が行われ、韓国と中国でもこの二年間で合計40件の心臓移植が行われています。香港、インド、サウジアラビアでも日本以上の件数の心臓移植が実施されています。ここに挙げた数字は全て心臓移植ですから、それだけの件数の脳死からの臓器提供が行われたことになります。

 2001年にアメリカではなんと五千件を超える肝臓移植が行われました。しかし、そのうち生体肝移植は518件、肝移植のうちのわずか10%にすぎません。同じ2001年にイギリスでは約700件の肝臓移植が行われ、生体肝移植は7件、わずか1%です。日本では423件の肝臓移植がこの年に行われていますが、98%が生体肝移植です。

 この違いはどこから来るのでしょうか。

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