Kono Taro Official Website 印刷する

ごまめの歯ぎしり ハードコピー版

第16号 『与党の改革を』

「再び塩崎恭久」

 塩崎恭久の推薦人集めは難航しました。森派の若手は小泉立候補の噂に完全に足を止められました。かろうじて馳代議士が、「十九人まで集まってあと一人どうしても足りないというときには名前を貸すよ」と言ってくれましたが。堀内派は、堀内擁立かの声にこれもだめ。結局、派閥に縛られない若手って何人いるのか。

 と、麻生太郎大臣が手を挙げる。青年会議所の大先輩であるし、随所でお世話になっている先輩でもあり、あわてて一室で、「今回は、若手を擁立しなければいかん、だから塩崎を頼むとあちこちにお願いをして回って、自分は、麻生の推薦人というわけにはいきませんので、ご承知下さい」と仁義を切る。「ハハハッ。俺は六十だから、若手というわけにはいかねえからな。しっかりやれ」

 田中真紀子で行ってみないかとか、やっぱり野中はやる気だとか、小泉は今回負けたら離党するとか、橋本派は麻生に乗るとか、いろんな話が錯綜するなかで、若手を出そう、塩崎の推薦人を頼むよ。しかし、なかなか首は縦に振られない。とうとう立候補締め切り一時間前になって、さすがに断念。

 さて、そこでどうするか。考えたのは、橋本、小泉、亀井とみんな派閥を背負っている。世代交代のためにも一回目は、僕は麻生太郎でいこう(六十歳で世代交代というのは引っかかるが)。そして、決選投票は、小泉純一郎。

 橋本総裁になったら、どうするのか、みんな真剣に考えた。首班指名はどうするんだ。橋本とは書けない。みんな自分の名前書くか。塩崎恭久一票、石原伸晃一票、河野太郎一票…。歴史に名が残るな。歴史のゴミだな。その後はどうする?そうなったら覚悟決めるしかないだろう。民主党からも出てくるから(田中甲代議士が既に民主党を離党していた)、若手で政界再編だな。とは言っても先立つものがいるだろ。おい、太郎ちゃん、オヤジ新自由クラブつくったときに、金いくら必要だったのかな。えっ、あれは僕が中学一年の時だよ。今は政党助成金があるからな…。

第16号 目次へ 次へ 「小泉純一郎」
ウィンドウを閉じる