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ごまめの歯ぎしり ハードコピー版

第11号 『トイレの無い家(原子力エネルギー政策)〜1999.11〜』

バラ色のシナリオ

ウラン鉱山から天然ウランが掘り出されるところから原子力発電は始まります。天然ウランを濃縮、加工して、燃料を作り、これを原子炉で燃やしてエネルギーを取り出します。ウランを燃やすと、どうしても燃え残りが出ます。これを使用済み燃料といいます。
 この燃え残りをリサイクルすると、燃え残ったウランと新しくできたプルトニウムがとりだされ、どうにもならない本当のごみが残ります。残ったごみを高レベル放射性廃棄物といいます。燃え残りのウランは、もう一度燃やされます。
  問題はプルトニウムです。プルトニウムは高速増殖炉という特別の原子炉で燃やされると、燃やした以上のプルトニウムが取り出され、つまり燃やした燃料以上の燃料が生産されることになります。これが実現すれば、とりあえずエネルギーの心配は要らなくなります。これが政府の描くバラ色の未来シナリオです。
日本海を見下ろす牧場に立ち並ぶ発電用の白い風車(北海道苫前町で)
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