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ごまめの歯ぎしり ハードコピー版

第10号 『河野法案と日本外交〜1999.9〜』

安全保障理事会


百八十五カ国が集まってケンケンガクガク議論しても、なかなか物事は決着しません。そこで、国連には安全保障理事会(略して安保理)というものがあり、(つまり取締役会みたいなものです)大筋をそこで議論して決めようということになっています。

 安保理は十五カ国で構成されていますが、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の五カ国は、常任理事国と呼ばれ、国連創設以来ずっとこの安保理のメンバーです。この五カ国は、つまり、第二次世界大戦に勝った国で、この国々が中心になって国連を作ったわけで、戦後、五十年経っているのに、まだ、勝ち組と負け組が尾を引いているのが国連という組織なのです。

 残り十カ国は、非常任理事国と呼ばれ、地域ごとに任期二年で選挙で選ばれます(非常任理事国は、二年の任期が終わると続けて選ばれることはできません)。これだけでも不公平なのに、五つの常任理事国は、「拒否権」という特権を持ち、この五カ国のうち、一カ国でも反対すると、可決されないというルールになっています。(安保理で、何かを可決するためには、十五カ国のうち、九カ国の賛成が必要で、なおかつこの五カ国が反対しないことが必要です) 国連とは、なんて、不公平なところなんでしょう。
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