衆議院議員 河野太郎発行メルマガ「ごまめの歯ぎしり」ブログ版

戦う政治家! 国会議員 河野太郎が描く国会奮闘記

年金改革、教育改革を実現するために戦い抜きます!



怪文書「素朴な疑問」

Posted by 河野 太郎 on 2008/2/20 水曜日

公務員制度改革に対し、官僚と族議員が猛烈に反対活動を始めている。
渡辺大臣の表シナリオに対して、官僚がメディアにこっそりリークする裏シナリオ(新聞などに書かれているのはこれだ)、さらにその裏側にもう一つ、最後の裏シナリオというのがある。

メディアの取材がいかに記者クラブなどに頼りきりかと言うのが露呈するテーマでもある。
官僚から投げられたえさにせっせと食いつく。だから、官僚のリークがそのまま記事になり、相場観が作られる。

これまで、公務員改革に関しては、読売は官僚シフトで反対、朝日は公務員労組寄りで反対というところで一致する。
(最近、朝日は前向きだという声も)

今回の改革のポイントは、
一、内閣が幹部人事を一元管理する
二、キャリア制度の廃止
三、政官の接触の集中管理
四、協約締結権の付与
五、内閣人事庁の設置

僕は全面的に賛成だ。

が、役所は姑息に反対闘争を仕掛け、馬鹿な族議員がおだてられて踊っている。
役所の肩を持っているような議員は、遠慮することはないので、実名で批判していこうと思っているが、それ以前に、姑息な官僚が、怪文書をばらまいている。

題して「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会報告書への素朴な疑問」。
何が素朴な疑問だ!

曰く、
「政官の接触を集中管理すれば、国会議員が情報を得られなくなりかえって官僚主導になる」

冗談ではない。
企画立案を担当しているはずの幹部が、国会議員への根回しにどれだけの時間を使っているのか。
しかも厚生省の幹部などは、舛添大臣は違うお考えのようですが、などといいながら、勝手な根回しをしている。
大臣がきちんと官僚をコントロールし、気にくわない大臣に関しては与党幹部に御注進して、それを潰そうという官僚のやり方をとめようというものだ。
接触するためのルールが制定され、きちんと国会議員にも情報は伝わっていく。

素朴な疑問曰く、
「キャリア制度を廃止して、優秀な公務員が集まるのか。一人の公務員が採用されてから退職するまでにどんなキャリアを歩むかという観点から制度設計を考えるべきではないか」

バカいってんじゃない。
一種採用されると七年で課長補佐、二十年で課長といった横並びのキャリアパスに、今時の優秀な若者が集まるか。
能力があればそれだけの仕事ができるというチャンスがあることが人を引きつける。
さらに、中途採用を増やし、キャリアを多様化させ、組織を活性化させることが必要だ。
採用から退職まで四十年のキャリアパスを示しても、そんなものに従って自分のキャリアを送ろうなどと考える若者がいるだろうか。もしいても、そんな人材が国家にとって必要だろうか。

渡辺大臣は、三十年後には天下りができて、金銭面でも帳尻が合うとかいうモデルキャリアパスを示せということかと怒っている。

NTTやJR、JTなども民営化され、キャリア制度が大きく変わった。
それでも優秀な人材は集まっている。

むしろ、ここ最近、キャリア官僚の能力が低下した、いや、著しく低下したという指摘は、数多い。
現状では、優秀な人材は集まっていないのだ。

曰く
「懇談会が提案する幹部候補生育成システムはキャリア制度の看板の掛け替えではないか」

今の制度は二十二歳あたりでの試験の結果で、一生の身分が決まってしまう制度だ。そんなばかなことはない。
新制度は、採用試験の別なく、採用後の働きぶりに応じて幹部候補生を選抜し、また、見込みがないものは候補から外すものだ。
民間企業と同じようなあたりまえの制度になる。

アメリカ軍だって、一兵卒で入隊した者が、三軍のトップである統幕議長になることがある。
そういうことができる制度にしようということ。

曰く
「人事を内閣一元管理にして、実際に仕事をしている省の人間以外がきちんとした評価をできるのか。大臣の任命権を制限することが適当なのか」

こんな文書作る暇があったら、国のために仕事しろ。
今回の懇談会提案は、幹部や幹部候補の人事を一元管理しようというもので、三十万人いる国家公務員全員を対象にするものではないのだ。

幹部職員は、指定職とよばれる幹部が887人、それに加えて課長相当職が3891人。
こんな一元管理、大企業でも人事部で一元管理している。

大臣の任命権が制限されるなどというのは、自分のお仲間人事と天下り権益の一括管理を守りたいだけだ。

曰く
「内閣人事庁は、労働基本権の付与とセットになる話しだ。それがなければ新しく庁を作るほどの業務量はない」

各省が事業部ならば、内閣人事庁は人事部だ。
縦割りを排除し、政府の一体的な機能を高めていくためには一元的な人事部が必要だ。
政府として、重点的な政策分野に人的資源を投入することを考えれば、内閣直結の人事機能は必要だ。

各省庁が人事評価するから、法務省から内閣府に出向したアホな官僚が、民事法務協会に必ず落札させるようなルールを作ったりするのだ。そりゃ、たいした志もない官僚は、本隊に評価されるなら、本隊を見て仕事をするに決まっている。

政府の人事部を作る話は、労働基本権の話とはセットでも何でもない。

今回の提案では、一定の非現業職員に対して、協約締結権を付与する。協約は国会に対し、説明されなければならないから、これまでのような闇協定は作ることができなくなる。
さらに、能力のない者の分限処分もできるようになる。

というロクでもない「素朴な疑問」なる怪文書が出回っている。
この文書通りの発言をする議員がいたら、実名で糾弾しよう。


Comments

  1. 河野太郎さん

    なかなかに興味深い話ですね。
    確かに横並び人事では若く優秀な人材の活用が
    極めて困難になりかねませんね。

    もしかすると、あえて民営化に固執して税方式を
    ヒステリックなまでに拒否する不可思議な行動や
    少子化の原因が教育費であるなどと平然と痴れ言
    を主張する不可思議な思考「井の中の官僚思考」などは旧来の人事制度が産んだものかも知れません。

    コメント by 現実論 — 2008/2/20 水曜日 @ 2:23:53

  2. キャリア制度を廃止したら今の優秀な若者が公務員になるわけないですよ。
    今の時代は『能力があればそれだけの報酬を得られるチャンスがあることが人を惹きつける。』の間違いでしょう。
    キャリア制度は俸給が安い公務員の待遇面での人材確保策なんです。
    『課長までは保障するから、出世の心配はせずにとにかく国のために尽くせ。』がキャリア制度の真髄ですよ。
    キャリア制度を廃止すれば、優秀な若者は高額な給料が支払われる一流企業にしか目を向けなくなります。
    言葉は悪いですが、常識で考えて、キャリア制度を廃止して三流大学出身者と東大などの一流大学出身を同等に扱えば、一流大学出身者は公務員になろうとは思わないでしょう。

    個人的に河野さんのことは応援してるので、実力主義だとか机上の空論ではなく、しっかり現実を見つめて判断してくださるようお願い申し上げます。

    コメント by 一平塚市民 — 2008/2/20 水曜日 @ 11:48:23

  3. ●山本一太さんのプログで、小泉さんの話を3時間も聞けたと知りました。羨ましいの一言です。
    ●公務員改革だって、道路特定財源の一般財源化だって、羽田空港問題だって、小泉さんが総理なら、こんな苦労は無かったハズ
    ●カムバック小泉、カムバック小泉!

    コメント by サイレントMJ — 2008/2/20 水曜日 @ 14:30:34

  4. 一平塚市民 —殿
    今現在”優秀な若者”が官僚になっているのですか?
    とてもそうは思えませんが(笑)

    コメント by 尊皇攘夷 — 2008/2/20 水曜日 @ 18:28:17

  5. グレイト。
    このブログを一年半程読んでいるが、今回が最も素晴らしい内容だ。

    コメント by 月光假面 — 2008/2/20 水曜日 @ 21:24:48

  6. 河野さん

    >キャリア官僚の能力が低下した
    ですか。

    これは個人的意見ですが少なくとも三つの
    要因が想定されるように思えます。

    「井の中の蛙」「時代錯誤」「ハイ・アチーバ」
    などが原因ではないでしょうか。

    「井の中の蛙」に関してですが、官僚が優秀な
    才能を所持していたとしても残念ながら役所の
    中でしか濃密な人間関係を築けないとすれば
    「井の中の蛙」になる事を回避できそうに
    ありません。
    自分とは全く異質な人材と腹を割って話す事が
    出来てこそ優れた人材は育つのです。

    「時代錯誤」に関してですが、今の行政の骨組み
    が作成された時代と今の時代では状況が根本から
    違っています。膨大な若年層と極少数の高齢者が
    存在した時代に組み立てられた年金制度が今の
    時代に効果的に機能する筈などありえませんし
    国際結婚が限りなく0%の時代の住民票の尻尾を
    引き摺った住民基本台帳が国際結婚が年間5万組
    を越えようとしている現代に使いものになる
    筈もあり得ません。
    (税方式の年金と国籍に関わらない新住民台帳の
    構築が絶対に欠かせません)

    残念ながら、旧時代の意識を引き摺った
    官僚さんが増えすぎました。

    「ハイ・アチーバ」に関してですが。
    その方面が好きで才能のある「ギフテッド」と
    比較しての概念なのですが。
    その方面が好きでは無く才能がある訳でもないが
    社会的な見栄や金銭等の入手の為の努力で
    一見優秀なように見える者の事です。

    日本国を愛している訳ではなく、行政システムの
    考案が大好きである訳でもない人物が
    社会的地位だけを目当てに官僚になったとすれば
    そのような人材が優秀である訳がありません。

    将来の日本を精強な国家にする為には少なくとも
    この三つの問題を克服せねばならないと
    確信致します。

    コメント by 現実論 — 2008/2/20 水曜日 @ 22:59:49

  7. 断固河野支持。
    官と癒着する従来の古い政治家は必ず落とす。

    コメント by XYZ — 2008/2/21 木曜日 @ 15:42:14

  8. 官僚がこうなってしまったのは、官僚を甘やかした政治家の責任です。
    そして、そんな政治家を選んでしまった国民の責任です。
    僕らは官僚のためじゃなく、政治家のためじゃなく、
    アメリカのためじゃなく、中国のためじゃなく、日本のために生きているのです。

    日本の過去も、日本の現在も、日本の未来も、全て日本の物です。

    コメント by 日本人 — 2008/2/22 金曜日 @ 0:39:57

  9. 小生は現職の国家公務員(一種)ですが、今回の改革案に全面的に賛成です。抜本的に改革しないともはやどうにもならなりところに来ていると思います。

    コメント by 匿名 — 2008/2/22 金曜日 @ 16:16:08

  10.  キャリアの世界では、確か、
    「広く浅く学習し、専門に打ち込むことは、出世
    の邪魔」的な考えがありましたね。。。
     組織上の慣習から生まれた考えでしょうか。

     大事なのは、機構や組織が、個人スペースを
    侵害していることだと思います。
     それを侵害されると、生きて行くのに多大な
    支障が出ると言う個人スペースを・・・
     侵害された個人スペースをカバーする為に、
    みんな色々歪むんじゃないでしょうか?
     しかも、個人スペースの侵害に整合性がなく、
    それ自体が無駄だと思えるんですよ。
     
     そこで、日本的なしがらみの無い、まあ一般的
    な外資のイメージのような環境を考えてみます。
     そのなかでも厳しそうなマイクロソフトのような会社をイメージしてみます。
     プロフェッショナルの世界ですね。
    プロフェッショナルの世界では、結局いかに自分が楽にそれに打ち込めるか、それに打ち込むことがいかに自分にとって自然であるか、が重要では無いでしょうか。。。 自分の計算(?)の範囲でそれが自然にできてしまう。 
     こういう世界では、はっきり順位がついてしま
    うんじゃないですか!?
     でも、嘘のない、気持ちの良い正常な世界かも
    しれません。
     要は、正常なバランスが取り戻されるべきだと
    思います。
     例えば、それこそ、若い頃の一度の試験で後の
    人生が全て決まってしまう、しかも、その人生も
    別に楽しそうではない。私って何の為に生まれた
    の?? 的な常識で考えておかしい偏りがなくな
    ること、これがもっとも重要だと思います。

    コメント by カフカ — 2008/2/22 金曜日 @ 23:27:14

  11. 一平塚市民さんって、それこそ官僚さんですか?

    コメント by はてな — 2008/3/5 水曜日 @ 18:02:34

  12. 大臣の任免権が侵害される―こういった言い方は、各大臣が平等だった戦前の内閣制度との同一視にすぎませんね。日本国憲法は明文で首相の他国務大臣に対する優越を定めています。首相は他大臣の権限を侵害する権利が当然にあるのです。

    コメント by ちくわぶ — 2008/3/8 土曜日 @ 2:23:42

  13. >一平塚市民 —

    試験秀才の官僚が優秀なんて思う事自体が幻想なんだよ。
    教えられた内容に疑問も持たずに丸暗記出来れば試験で良い点が取れるんだから。

    かつてはそんな採用基準で選ばれた官僚でもそれなりに上手く行ったのは、ずっとアメリカの指示に従って後を付いて行けば良かったから。

    日本がアメリカに追いつき追い越して日米貿易摩擦激化した頃から後は、状況は全く変わった。

    先を見通す歴史観と時代洞察力。
    企画力や実行力なんかが求められてるんじゃないの?
    嫉妬心と自己保身の強い試験秀才がエスカレーター式に出世するような仕組みは変えて行かなきゃどうにもならんだろ。

    コメント by 根菜 — 2008/3/17 月曜日 @ 1:03:49

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