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郵政事業民営化に賛成
 
 

問 いよいよ郵政民営化法案が審議されます。否決されれば解散ということで、緊迫感はあるのですが、正直言って郵便局を民営化することよりも、日本の経済を立て直したり年金をきちんと直したりという方が重要ではないかと思うのでが、どうして郵便局の問題を今、やらなければいけないのですか。

河野 そうですね、実は、郵政事業の民営化が先か、日本経済の立て直しが先かということではないのです。日本経済の立て直しをするために、まず郵政事業を民営化しようとしているのです。

問 日本経済に郵便局がどう関わっているのですか。

河野 郵政事業の民営化というのは、単に街中の郵便局を民営化しましょうというだけのことではありません。郵政事業には、郵便の他に、郵便貯金と簡易保険があります。この郵便貯金と簡易保険で、皆様から預かっているお金が約350兆円あります。

 350兆円というと、東証一部に上場している全ての企業の株を買い占めることができるだけの金額です。郵政事業の民営化の狙いは、この350兆円ものお金を政府の手の届かないところにおこうということです。

問 350兆円のお金で政府が何か悪いことをしているのですか。

河野 今の日本経済の最大の問題の一つが政府の借金です。毎年50兆円しか収入がないのに80兆円の予算を組んでしまうため、30兆円ずつ借金する年が続いています。今やそれがつもりつもって700兆円になりました。

 ただ、借金は、借りる側だけではできません。貸し手がいるからこそ、借金もできるのです。政府は借金するために、毎年国債を売りに出します。この国債が売れてしまうからこそ、政府は借金をすることができるのです。

 財務省は、郵政事業の中の350兆円をあてにして国債を発行しています。つまり、国債が売れ残りそうになったら、同じ政府の一員である郵政公社にちょっと頼むよと一声かければ、たちまちのうちに国債が売れてしまいます。

 ですから、350兆円のお金は、まるで財務省の第二の財布代わりになってしまっているのです。今や、350兆円の半分以上が国債になっています。

問 では郵政事業を民営化するとこの350兆円はどうなるのですか。

河野 郵政事業を民営化すると、この350兆円も民間の金融機関と同じように政府から独立した存在になります。ですから、財務省から頼まれても国債を買う必要はなくなるのです。

 そうなれば、財務省は国債を今のように無尽蔵に発行することができなくなります。年に30兆円の借金の代わりに20兆円、あるいは10兆円しか借金ができなくなるかもしれません。そうなれば、当然、支出も10兆円あるいは20兆円切りつめなくてはならなくなります。そのためにはどうでもいい新幹線や地方の空港などの無駄なプロジェクトをキッパリとやめなければならなくなります。

 つまり郵便貯金や簡易保険の350兆円のお金を、財務省の手の届かないところにおくことによって、政府がむやみと借金をすることができないようにするために、郵政事業を民営化するのです。

問 へえーっ、そういうことなんですか。

河野 だから、経済が先か、郵便局の民営化が先かということではなく、日本経済の立て直しの第一歩として郵政事業の民営化をやることにしているのです。

問 四月からはペイオフも始まりました。郵便局が民営化されてしまうと、これまで政府保証で守られてきた郵便貯金はどうなるのでしょうか。

河野 ペイオフが始まっても一千万円までの預金は預金保険機構によって守られます。郵便貯金には一人一千万円までという制約がありますから、郵便貯金が民営化されてもペイオフの範囲内ですから、全く心配はありません。

問 でもなぜ、あんなに激しく民営化に反対する議員がいるのですか。

河野 自民党の議員、とくに年輩の議員の中には、特定局の局長さんに大変お世話になっていると思っている人がいます。そういう議員には、民営化によって、郵便局も効率化され、選挙区内の郵便局の数が減ってしまうと困るという意識があります。他方、野党には郵便局員の組合に選挙でお世話になっているのでリストラにつながる民営化に反対という議員もいます。

問 だから郵便局の存続を義務づけろという声が出てくるのですね。

河野 そうです。しかし、民営化されれば郵便局も税金を納めなければならなくなります。利益を出すためには当然コストを下げることを考えなければなりません。民営化されれば、郵便局も無駄を省いていかなければなりません。

結局、今の議論の大半は、どうやって郵便局の数を減らさないようにするかということに終始してしまっています。もっと、本当の狙いである郵便貯金や簡易保険と国債の関係の議論をしなければならないと思います。

問 そんなに郵政事業の民営化が良いことなんだったら、なんで小泉総理はもっとわかりやすく説明をしないのですか。

河野 ほんとですね。小泉総理がもっとテレビに出て、国民の皆様に直接わかりやすく訴えれば、民営化に対する支持もぐんと上がると思います。そうすれば、きっと抵抗勢力なんか気にせずに突き進めるかもしれませんね。

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