続 核廃絶決議案

2017.11.01

日本が提出した核廃絶決議案が賛成144、反対4、棄権27で採択されました。

この決議案で日本は、二つの目標を達成しようとしていました。

一つは、立場の異なる国々の間の橋渡しを行い、「核兵器のない世界」の実現に向けて国際社会が一致団結して取り組むための共通の基盤を提供したいとの観点から、1か国でも多くの核兵器国に賛成、さらに共同提案してもらうことによって、核兵器国の核軍縮・不拡散へのコミットメントを再確認できる決議案にすること。

もう一つは、核兵器国に加えて、核兵器禁止条約に賛成した非核兵器国と賛成しなかった非核兵器国双方から共同提案および賛成してもらえる国を増やすこと。

しっかりと二つの目標を達成しました。

まず、昨年、決議案提出後に共同提案国となったアメリカは、今年は原共同提案国になりました。

さらに、昨年まで二年間採決で棄権したイギリスも原共同提案国に名を連ね、同様に二年棄権したフランスも今年は採決で賛成に回りました。

五つある核兵器国のうち二つが原共同提案国となり、三つが賛成しました。

さらに核兵器禁止条約の採択に賛成した国の中から86か国が日本の決議に賛成してくれました。

また、核兵器禁止条約に賛成した国で、今年新たに原共同提案国になった国があります。
カーボヴェルデ、ドミニカ共和国、エルサルバドル、モーリタニア、パプアニューギニア、モルドバ、サモア、アラブ首長国連邦

この決議案が核兵器禁止条約に触れていないことを批判する報道もありました。

核兵器禁止条約が理想を掲げると同時に核軍縮に関する認識を国際社会に広める役割を果たしているのに対し、この決議案は実際に核兵器を保有している核兵器国の核軍縮へのコミットメントを再確認すると同時に、現実的な核軍縮に向けて、国際社会が一体となって一歩ずつ歩みを進めようとするものです。

二つの違ったアプローチではありますがどちらも核軍縮を進めようとしているわけですし、日本の決議案もその点「様々なアプローチ」と言及しているのですから、核兵器禁止条約に触れていないことだけをもって批判するのは的外れだと考えています。

決議案に賛成した国の数が減ったことを批判した報道もありました。

今回の決議案は賛成する国を増やすのが目的ではないことは前記のとおりです。

しかしながら、あえてこういった批判に応じるならば、今年は投票が予定より一日ずれたことなどにより、投票総数が昨年より13か国減っており、当日投票しなかった18か国のうち、12か国は共同提案国に名を連ねているか、事前に決議案への賛成を表明している国であったことも事実です。

また、国連総会第一委員会で採決された決議案は日本が提出した決議案だけではありません。

今回、今日までに加盟国から提出され、採決された決議案の中で、核兵器禁止条約に触れた決議案はいくつもあります。

決議名(提出国)賛成-反対-棄権

南半球の非核地帯化(ブラジル・NZ)142-4-29
核軍縮への約束の実施の加速(南ア)127-32-14
核兵器のない世界のための倫理上の責務(南ア)122-36-14
多国間核軍縮交渉の前進(メキシコ)118-39-11
核兵器使用禁止条約(インド)115-50-11

この他にオーストリアが提出した核兵器の人道上の結末に関する決議案があります。134-15-25

これを見ても日本の決議案が核兵器国と核兵器禁止条約に賛成した非核兵器国、また、賛成しなかった非核兵器国を含む形で、国際社会で最も広く支持されていることがわかります。

日本の提出した決議案は20年以上にわたって国際社会の異なる立場の国々から幅広く支持され続けてきました。

我々は自信を持ってこれからも核軍縮が現実に進むように努力してまいります。



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