日本外交の小さな勝利

2017.09.30

9月29日、ジュネーブで日本外交がまた一つ、小さな、しかし、明るい光をともしました。

ジュネーブで開催中の国連人連理事会で、日本はカンボジアの人権状況を改善させるために、対立する欧米諸国とカンボジアの間を調整し、カンボジアも参加した決議案をコンセンサスで採択させました。

日本は、カンボジアにおける人権状況を懸念し、カンボジア政府自身による人権状況改善の取り組みを促すために、国連とカンボジア政府が協力し、来年3月に国連から書面で人権状況の改善について報告させるという決議案を人権理事会に提出しました。

アメリカは、来年7月に予定されているカンボジア国政選挙を前に、カンボジア国内の人権状況が懸念されると、来年3月の人権理事会において国連による口頭の報告とインタラクティブダイアローグを実施すべきと主張し、これらを追加する修正案を提出しました。

これに対してカンボジアは非常に強く反発し、この決議修正案が採択された場合には、決議から離脱すると表明しました。

アメリカ案には英国、スイス、ドイツ、オランダなどヨーロッパ諸国が賛成したものの賛成は12か国にとどまり、日本などアジア、アフリカ、中南米20か国が反対し、サウジアラビア、韓国、ブラジルなど15か国が棄権し、否決されました。

その後、日本提案が無投票で欧米諸国もカンボジアも含めたコンセンサス採択されました。

例年の決議案と比べるとカンボジアの人権状況への懸念を明記し、カンボジア政府からの人権状況を報告させるなどの譲歩引き出しながら、カンボジア政府を決議の中にとどまらせることにも成功しました。

決議に際し、修正案に賛成したアメリカ、EU、スイスからも、日本の調整努力に感謝するとの発言があり、当事国カンボジアからは日本の調整努力への感謝を示したうえで、人権や民主主義にコミットしていくとの発言がありました。

これからも、日本は、アジア、アフリカ、中南米の人権や民主主義の前進に向けて努力する一方、欧米とそれらの国々との対立をやわらげる独自の視点での外交を進めていきます。



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