おすすめの一冊

2017.02.06

「イギリスは明日もしたたか」 林景一著

この安っぽい新書のようなタイトルはなんとかならんのかと思いますが、
Brexitに関する入門書としておすすめです。

すでにこの問題に詳しい方にとっては付け足される情報はないかもしれませんが、Brexitに関して勉強を始めてみようという方の一冊目としておすすめの一冊です。

著者の林景一さんは外務省で条約局長、アイルランド大使、英国大使を歴任され、Brexitに関しては政府内でおそらく最も詳しい一人でしょう。

イギリスの政治的な背景から、離脱派、残留派それぞれの思いや議論をさまざまな視点から描き出しています。

どちらに肩入れするわけでもなく、バランス良く、描かれていますし、イギリスがこれからEUを離脱するまでに解決しなければならない問題はこんなにあるんだということを分かりやすく紹介しています。

メディアではほとんど取り上げられないけれど離脱するときまでに解決しておかなければならないこんな問題、あんな問題が例として挙げられていて、それを読むと、2年間でそんな交渉が終わるのかなと他人事ながら心配になります。

やはりBrexitに至るには、英国の歴史の積み上げがあったし、ヨーロッパの歴史の積み上げがあったんだなということを感じ、歴史を読み返さなくてはと思うようになります。

脚注も面白かったりするのですが、残念なのは参考文献が載っていないこと。

入門書としてこの本を読んだ読者が次に何を読んだらいいのかというおすすめがありません。

入門書を書くならば、次の一歩をぜひ載せていただきたいと思います。

この原稿を書きながら、改めて松岡正剛さんの千夜千冊というのはすごいものだと感心するやらあきれるやら。



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