東電の値上げは断れます

2012.03.15

東京電力が、4月1日から電力料金を上げたいという手紙を、契約者に送っている。

具体的には、ビル・工場などの特別高圧(標準電圧20,000ボルト以上)および高圧(標準電圧6,000ボルト以上)で電気を契約している事業所が対象だ。(わかりにくいので追加しました)

受け取った企業もいると思うが、結論から言えば、これは断れる。

東京電力の支社が出した一通の「電力料金値上げのお願いにつきまして」という表題の手紙が私の目の前にある。

「昨年の当社原子力発電所の事故および放射性物質の放出により、お客さま、広く社会の皆さまには、大変なご迷惑とご心配を長期間に亘りおかけしておりますことを改めて深くお詫び申し上げます」

という出だしで始まり、

「(中略)このため現在の状態が継続すれば遠からず燃料調達に支障をきたし、当社の使命である電気の安定供給に重大な影響を及ぼしかねず、誠に申し訳ございませんが、平成24年4月1日より自由化部門のお客さまの電気料金の値上げをお願いさせていただく次第です。」

とある。

そして二枚目の「電気需給契約の一部変更についてのお願い」に、

「現在のご契約期間にかかわらず、4月1日以降は新しい電気料金により電気をお送りさせていただきたくお願い申し上げます。
なお、お客様が新しい電気料金にご了承いただけない場合には、誠に恐れ入りますが、本書をご確認後、3月30日までに当社までご連絡いただきますようお願い申し上げます。」

早速、東京電力に電話して、確認すると、

「これはあくまでお願いです。ご契約終了までは、現在の電力料金で電気を送るのが基本です」という。

では、電話してこない顧客は新しい電気料金に勝手に切り替えるのかと尋ねると、「少々お待ち下さい」。

別な人に替わって、「ご了解いただけなければ折衝させていただいて、了解を頂ければ新料金にする」とのことだ。

新しい契約書を作るのかと尋ねると「とくにつくらない」!

そして、「東京電力から全てのお客様に電話をかけてご了解を頂く作業をしているところ」というので、では、どれぐらいまで電話をかけられているのか教えてほしいとお願いする。

もし、東京電力から料金値上げの手紙が来たら、その手紙に出ているあなたの現在の契約期間が終了するまでは、値上げに応じる必要はない。

電話をかけて確認すると東京電力は言っているが、非常に怪しい気がする。

4月1日からの電力料金値上げに応じる気がなければ、手紙に出ている東京電力の専用ダイアルに電話して、契約期間内の値上げをお断りしておいたほうがいい。

この手紙の最後に「秘密情報 目的外使用・他の方への開示はご遠慮ください。 東京電力株式会社」等と書いてある。

これはどういう意味かと尋ねると、「それぞれの契約内容が書いてあるから」、というが、自分の契約内容を他人に開示するかどうかは、本人の自由ではないかとたずねると、「そうですね」。

東京電力は、電力料金の割引を個別に変えて、他社に開示しないこと等と契約書にうたっているが、そもそも自由化された電力料金の価格を第三者に見せるな等ということはおかしなことだし、余計なお世話だ。

料金を比較して、一番安い料金まで下げろという交渉をできるのが自由化された市場ではないか。



自由民主党 自民党入党申し込み ごまめの歯ぎしり メールマガジン(応援版) ニコニコ動画ごまめの歯ぎしり メールマガジン(応援版) 河野太郎の著書

アーカイブ

河野太郎facebook 河野太郎インスタグラム
SSL GMOグローバルサインのサイトシール

河野太郎にメールする