野田総理、35億円の落とし物です!

2012.02.23

毎年確定申告が始まると、税理士会のお誘いで、確定申告の相談窓口を視察させていただく。

いつも、その年の税制改正が、現場にどんなメリット、デメリットをもたらしたか、を肌で感じる場になる。

今年は、なんといっても年金所得が400万円以下で、かつ、年金以外の所得が20万円以下の高齢者については確定申告が不要となった制度改正に対する不信が噴出していた。

というのも、この制度改正で35億円の税収減になる。

なぜならば、現在、源泉徴収で、毎月、年金支給額から基礎控除と公的年金控除の合計分135000円を差し引いて、残った金額に税率をかけている。

つまり、その12ヶ月分で合計162万円が差し引かれて、所得税が計算されている。

しかし、本来、公的年金控除120万円と基礎控除38万円の合計金額は158万円だから源泉徴収のままだと、4万円所得が少ないままで税額が計算される。

4万円x5%で、2000円ずつ、税金が少ない。この確定申告不要になる人数が約120万人と見込まれるので、2000円x120万人で、24億円の減収になっている。

さらに、年金以外の所得が20万円以下という部分で、年金以外に所得があるのが約20万人、所得は平均して10万円とみなしている。この20万人の平均所得が10万円かどうかは、あてずっぽうだ。去年のデータで調べれば、平均金額はわかりそうだが、やっていない。

それが正しいとして、1人10万円で税率5%で5000円。それが約20万人で10億円になる。

この二つを合計して34億円。あとは、この計算の端数を足すと1億円程度になる。

では、この制度改正で、高齢者の申告が不要になって良くなったかというと、年金以外の所得がある人は、国税の申告は不要だが、住民税の申告が必要なので、確定申告用紙に「申告不要」とはんこをもらって自治体の窓口に行く人が多い。

所得が年金だけという人の場合は、年金機構等から自治体に年金情報がいくので、申告は要らない。

また、75歳以上の後期高齢者医療保険の保険料を支払っている人は、社会保険料控除を受けようとすれば、やはり確定申告しなければならない。

そうすると確定申告不要の恩恵を受けられるのは、75歳未満で所得は年金だけの人に限られる。

結局、この確定申告不要ですという制度改正の恩恵を真に受けるのは、税務の窓口ではないか。で、そのために、35億円の減収になるというのは、消費税を不退転の決意で上げようとする野田政権として、どうなのか。



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