馬淵大臣辞任を惜しむ

2011.01.15

参議院での問責決議の可決を受けて閣僚が替わるというのは間違っている。

今回の改造は、日本の政治に大きな禍根を残した。菅首相は、かつての額賀防衛庁長官の問責決議は誤りだったことを認め、与野党は今後、参議院での問責を封印することに合意して前に進むべきだった。

政権選択をしない参議院が閣僚を罷免するというのは間違っている。

仙谷官房長官とともに馬淵国交相が交代させられたのは、誠に残念だ。前任の前原国交相が官僚に丸投げしていた基本高水の問題に真の意味での政治主導で取り組もうとしていた大臣の辞任は惜しい。後任の大臣に馬淵大臣がやろうとしていたことができるだろうか。

新しい内閣が組織された今、野党がやるべきは予算とその関連法案に対する修正案を提示し、その理由を国民にきっちり示すことだ。国会の召集が大幅に遅れたのは与党の責任だが、この国の経済を考えると、国会がきちんとその遅れを取り戻すためにしっかりと議論を始めることが大切だ。去年の臨時国会を繰り返してはならない。

問われているのは政治そのものであって、菅内閣ではない。

国交省は、馬淵大臣が替わるこの日に基本高水に関する会議を開き、早くもサボタージュを始めた。新大臣がまずここから修正できるかどうかを馬淵代議士とともにしっかりと注視していきたい。



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