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前原大臣が残したもの
2010.12.08
国土交通省の資格等のヒアリングが今日も1日続く。
「では、各実施機関への天下り人数をそれぞれ教えてください。まず、社団法人日本倉庫協会」
「はい、公務員OBの数は役員に2人、職員はゼロです」
「では、社団法人日本旅行業協会」
「公務員OBの数は役員に1人、職員は56人中1人です」
「社団法人全国旅行業協会」
「公務員OBの数は役員1人、職員16人中1人です」
「独立行政法人国際観光振興機構」
「はい、公務員OBは役員、職員ともにおりません」
「天下りはいないの?」
「公務員OBは1人もおりません」
背筋を冷たいものが走った。彼の「公務員OB」という発音に、少しだけ、そう本当にほんの少しだけ、違和感を感じたのだ。
「ひょっとして、現役出向がいる?」
一瞬の間があいて、
「現役出向は13人、役員に1人、職員は132人中12人です」
これまで「公務員OB」などという熟語はあまり使われてこなかった。それがやけにみんな口をそろえて、「公務員OB」「公務員OB」と言っていた。つまり、OBと現役をわけて、「公務員OB」はこれこれですというようになったのだ。
これまでの歴史を振り返ると
「この団体に天下った人は何人いる?」
「常勤役員にはおりません」
「非常勤役員には」「非常勤役員には10人です」
「そのなかで報酬をもらっている役員は何人いる?」
「報酬をもらっている役員はおりません」
「日当をもらっている人は?」
「10人です」
「他に天下っている人はいませんか」
「役員にはおりません」
「役員以外にはいますか」
「職員にはおります」
「職員に何人いますか」
「20人おります」
ということを延々やってきた。
これからは「天下った人はいますか」「天下った者はおりません」「では、現役出向者はいますか」「現役出向が100人います」という問答が一つ追加されることになるだろう。
これも前原前国土交通大臣が現役出向は素晴らしいとして認めてしまったからだ。
「このことだけは」長妻前厚労大臣を褒めよう。
ちなみにこの二日間のヒアリング、我々の天下った人はいますかという問いに対し、全員が公務員OBはこれこれですと答え、その中には現役出向者は含まれていないことがわかった。
では、一覧表にして提出してください。