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メディア芸術総合センターへの疑問

2009年06月12日 22:09|無駄遣い撲滅プロジェクト

昨日の私の会に、お忙しい日程をぬって、塩谷文科大臣にご出席いただく。大臣のご挨拶で、メディア芸術センターが話題になったので、改めて河野チームの問題提起を少し詳しく説明する。

文科省は、文化庁が検討会を立ち上げて検討してきたと説明するのだが、もともと箱物を作ることを検討してきたのではない。急遽、補正予算の話が出てきたので、お台場に、四、五階の建物という話が突如出てきた。内容も決まらないのに、四階建てとか五階建てというのが先にありきというのはまず、おかしい。

何をするのかもあやふやだ。アーカイブなのか、展示なのか、あるいはクリエイティブの現場を見てもらうのか、それらのすべてなのか。

117億円は土地代と建設費だけ。展示物あるいは収集物の購入費は全く含まれていない。ヒアリングでは、ご寄付いただくのだという説明すらあった。

何を集めるのか。アナログで集めるというのが説明だが、アナログのもの、例えばアニメのフィルムなら、上映すれば劣化する。デジタルのままだと超長期の保存が難しい。

ゲームなら、基板で収集するのか。漫画なら何を集めるのか。
集めたものは保存が目的なのか、楽しんでもらう目的なのか、それによって箱物の内容も変わってくる。目的が決まっていないのに、箱物だけ建てても、百害あって一利なしだ。

117億円で建設した建物は、光熱水費、維持管理費、人件費などいろいろかかる。文科省の説明は、運営には国費は投入しないというものだが、それではどう負担するのか。入場料収入が1億5千万円、グッズ売り上げ2億円などというが、グッズは売り上げから仕入れを引かなければならない。この程度ではとても運営をまかなうことはできない。

メディア芸術祭の動員人数をベースに年間の来場者数を計算しているが、ではメディア芸術祭の入場料収入はいくらだったのか。
11日間のイベントの動員人数が、常設展示でも維持できるのか。

地方自治体が建設しているその地域とゆかりのある展示館の足を引っ張ることにならないのか。
既存のいろいろな施設をなぜ使えないのか。

こうした疑問に、文科省は何も答えられない。だから、このまま箱物を建てれば、間違いなく運営はこける。

補正予算を国会に提出する前に、河野チームの担当する各省の補正予算案のヒアリングをした。そのときから、何も詰まっていない。
外国人に来てもらって、日本のアニメやマンガに触れてもらうなどという説明があったので、それではこれは国立マンガ喫茶なのかという質問が出た。
補正予算が国会に提出される前の話だ。
結局、何も詰まらずに補正予算に盛り込まれた。政府と与党の責任は大きい。

なんで補正予算に反対しなかったのですかという記者もいるが、15兆円の景気対策の補正予算に、117億円がおかしいからと反対はできない。
だから、この予算の執行を納得できる説明があるまで凍結するように、河野チームの上司に当たる政調会長と政調会長代理に申し入れをして、文科省から政調会長への説明待ちの状況になっている。

松本純、鈴木けいすけ代議士らとコンテンツ産業の勉強会を立ち上げて、コンテンツ産業育成に関する勉強をしてきた。
単に箱物をつくればバラ色の未来ということにはならない。

日本に世界のトップレベルの研究拠点を作るという触れ込みのグローバルCOEという文科省の予算があった。その名目には誰も反対できないが、実際は、仕事のないポスドクをアシスタントとして雇うというポスドクの失業対策だった。

立派な名目に予算がついているが、その内容は名目とはほど遠いというのが一番、予算の無駄になる。
コンテンツ産業の育成というかけ声ではなく、実際に、このセンターがなにをやるのか、きちんと具体的な内容を議論しなければ、全く意味がない。

コンテンツ産業育成に反対なのかとか、マンガの価値がわからないのかとかおっしゃる方がいるが、そうではない。
一年間の無駄遣い撲滅プロジェクトの経験から、かけ声で予算を判断してはいけない、具体的な内容で判断せよというのが一番の教訓だ。

コンテンツ産業を育成するのだ、検討会で検討してきた、安倍内閣から決めてきた、里中満智子さんも賛成だとかいうことではなく、具体的にこのセンターでなにをやるのかということを議論しなければならない。
その内容がなにも説明されていないのが現状だ。

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