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UNICゲート

2009年01月15日 22:07|無駄遣い撲滅プロジェクト

東京にある国連広報センターの不正経理問題をめぐる暗雲が、日に日に大きくなっている。もはや国連広報センターだけの不正ではなく、外務省を巻き込んだUNICゲートとでもよぶしかないような事件になってきている。

もともとは、国連広報センター(UNIC)が、いくつかの自治体と同じように予算の剰余金を不正に業者に渡し、次の年にその分を使えるようにしていたのだが、その業者が倒産し、前渡ししていたお金が戻ってこなくなったことから一気に一連の不正経理とその他の疑惑が浮上した。

UNIC東京は、高島、野村、幸田とここ最近、日本人所長が続いているし、UNICを統括する国連の広報局長には外務省からの出向者が就任しているということで、疑惑の解明は容易だと思われていた。しかし、今日に至るまで、疑惑は解明されない。疑惑が解明されないのは裏に何かあるという疑惑が広がっている。

UNIC東京で行われた不正経理に関しては、処分が全く何も行われず、それに関する情報提供も「国連が非協力的で、情報の提供が受けられない」(外務省幹部談)という状況だ。

UNIC東京は、業者への前渡しを、予算は使い切らないといけないと思ってやったと弁明しているそうだが、同じ時期に、定期預金がずっと500万円積まれていた。予算は使い切らなければといっておきながら、定期預金はずっと積まれているというのもおかしな話だ。

この500万円の定期預金がUNIC東京の資産として存在するのを、外務省がいつ知ったかというと、2008年6月24日閣議決定の質問主意書に対する答弁書では「ご指摘のUNIC東京が何年も使用していない定期預金を有していること及びそのことの経緯については承知していない。」と存在を知らないと言っている。

ところが、外務省の国連企画調整課が作成した「国連所蔵の美術品日本巡回展について」という文書では、「平成20年6月23日UNIC東京の定期預金500万円についての報道がなされているのを受けて、我が方国連代表部より国連事務局に紹介した結果、『(定期預金があるとされている)500万円は、(UNIC東京信託基金の)残高10万266米ドルの中に含まれている。』ことが判明。」とある。

さらにさらに、2008年5月15日付け国連企画調整課宛の電子メールで、500万円の定期預金について触れられているものがあり、このメール以前に外務省が500万円の定期預金の存在を知っていたことをうかがわせる。

UNIC東京と国連広報局の間では、UNIC東京の残余金がいくらかをめぐり、数字の認識に食い違いがあり、調査が求められていたにもかかわらず、外務省は、ろくに調査もせず、UNIC東京の運営資金はおろか国連大学への家賃まで負担している。(国連大学の建物は東京都から無償提供されている。国連大学はその建物を使う他の国連機関から家賃を取っているが、UNIC東京の家賃はなぜか外務省が負担している。このような厚遇を受けている国連機関は他にはない。日本は、国連大学に建物を無償提供しているのに、その建物に入っているUNIC東京の家賃を、日本政府が国連大学に払っているのだ。)

予算委員会で、社民党の保坂代議士が国連広報センターの銀行残高の推移をパネルにしたものを出しているが、それによるとUNICC東京は、2003年から2004年の間、定期預金と普通預金の口座を凍結している。この期間は、UNIC東京は当座預金から小切手を自分名義で振り出して現金化して資金を使っている。

さらにこの期間、外務省からUNIC東京への資金提供は、通常のルートではなく、UNIC東京や国連広報局とは全く別な所管に属する国連の開発協力基金から、UNIC東京の運営資金を出している。この基金の目的は、UNIC東京の運営とは全く無関係でありなぜこうした資金提供が行われたかも、外務省は不明であるとしている。外務省の会計課長に対して、昨年に問い合わせをしたが、今日に至るまで回答はない。

(日本から国連の信託基金にお金を出すときにはその使い途が議論されるのに、いざ出してしまったら、想定されていた使い途とは全く関係ないものにお金が使われている。こうした信託基金への拠出は止めるべきだ。)

同じ頃、UNIC東京の定期預金も、通帳から証書に変更され、その証書が紛失したということで再び通帳が作り直されている。しかも、通帳の名義が本来、所長であるべきなのにそうなっていないようだ。
なぜ、証書に変更されたのか、なぜその証書がなくなった(あるいはなくなったことにされなければならなかったのか)、そして証書から通帳に戻されたときの名義は誰だったのか、それが何を意味するのか、などの疑惑について、外務省は、国連が非協力的だの一言ですまそうとしている。もちろんそれで済む話ではない。

昨年の不正経理発覚以来、外務省はUNIC東京をめぐる不明朗な資金の流れについて、全く解明してきていない。二言目にも、国連が非協力的で。だが、UNIC東京を監督する国連広報局長は外務省からの出向者である。
国連が調査に非協力的だということは、外務省の身内が非協力的だということ、あるいは外務省から調査に非協力的な態度をとれという指示が出ているのかとまで勘ぐりたくなる。

昨年の6月13日に指摘されて以来、こうした不明朗な資金について、外務省が半年経っているのに、なにも答えられていないのは、外務委員長として、大きな問題だと思う。
UNICゲートの解明は、今年の外務委員会の最大の関心事の一つだ。

さらに、昨年、会計検査院が指摘した日本からの国連への信託拠出金の余りが返還されずに宙に浮いていた件で、昨年十二月に、他の信託基金などに本来、国庫に返納されるべきお金が振り替えられていることがわかった。

お粗末なのは、西村大臣政務官が、この返還は、おかしなことにならないようにきちんと管理します、といっているそばから、政務官には何も情報をあげずに、外務省の官僚が財務省の官僚と話をしただけで振り替えが行われている!
来年度もODAの削減が行われているが、過去の拠出金を自由に振り返ることができるならば、予算審議は形骸化してしまう。

外務省から国連に信託基金というかたちでお金を出して、翌年度以降に国会にも諮らずにそのお金を流用するというのは、UNIC東京やいくつかの自治体が、予算の余りを業者に渡して来年度に使おうとしている手口と全く同じことになる。
外務省は、国連に金を渡して、返還金があるよといわれながらもそれを黙殺し、予算が足りなくなったときにやおら余剰金を他に振り替えているのではないか、と疑われる。

国連事務総長宛に、UNIC東京に関する不正経理の疑惑調査が国連の非協力的な態度で全く進まない。ついては、事務総長から広報局長に非協力的な態度を改めるよう指示してほしいという手紙のドラフトをつくって、いつでも理事会にかけられるように準備を進める。その次は、調査に協力が行われるまで各種拠出金、分担金の支払いを停止するように委員会決議をやるしかない。

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