Jリーグの今後をちょっと考える

2006.07.24

湘南ベルマーレの代表取締役、真壁潔がJリーグの理事に最年少で就任した。
J2のチームからは一人だけの就任だ。

ワールドカップで盛り上がるのはよいが、日本のサッカーの基礎はやはりJリーグだ。
しかし、選手の選考や選手の起用に関する評論家のコメントに比べて、Jリーグの運営や経営、今後のあり方に関するコメントが著しく少ないような気がする。
たとえばJリーグを拡大するという説がある。JFLからチームをあげてきて、J2も18チームになったらJ3をつくる(あるいはJFLとJ2の入れ替えを始める)ということらしい。
こんなこと本当にやれるのかという議論をしているのだろうか。
J2のチームがJ3になったら、スポンサー料が激減して親会社の負担がない限り、やっていけなくなるだろう。ベルマーレが仮にJ3に落ちたら、その時点でアウトだ。
Jリーグのチームは親会社が気前よくなければ存続できないということになってはいけないだろうし、親会社のないクラブチームをJリーグの中に増やそうとしたら何をやらなければいけないかもっと考えなければならない。

まだ僕がベルマーレの会長の時、ナビスコカップからJ2のチームが外されて、思わず畜生と叫んだことがある。
J2にとって、J1のチームと試合ができるのは営業的に非常にありがたいことなのだ。J1の有名選手で試合にお客さんを呼べる。
今、カズでお客さんが競技場に足を運んで下さるように。
ナビスコカップでJ1との試合の機会もあり、テレビ放映の可能性もあればスポンサーにも喜んで頂けるし、J1とJ2のスポンサー料の差も少し縮まる。
今のJリーグはJ1とJ2の差が著しく、親会社の負担がないチームがJ1からJ2に降格すると、あっという間に経営危機になりかねない。
Jリーグの理事が、親会社からの天下り経営者のような人だけで占められてしまえば、クラブチーム、新興チームの直面する問題に気がつかずに運営が行われてしまうだろう。
そういう意味では、今回のJリーグの人事は良かったと思う。
真壁新理事には遠慮なく、理事会で発言してもらいたい。

もう一つ残された課題は、Jリーグの中にクラブ経営、特に弱小チームの、に関して詳しい人がどれだけいるかということだろう。
チームからの質問に適格に答えられる、アドバイスできる人材がどれぐらいいるだろうか。
クラブの苦労がわかった人間がJリーグの中で偉くなっていかなければならない。

トルシエやジーコの戦略や選手起用に関してあーでもない、こーでもないというのは楽しいかもしれないが、そろそろJリーグの運営に関して建設的な議論をびしびしとやる時期に来ているではないだろうか。



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