2001年11月21日号

2001.11.21

自民党電源立地推進調査会。
浜岡原発の事故のレビュー。原子力安全保安院、エネ庁、中部電力が出席。
保安院の態度が、とにかく問題はない、問題は小さい、心配することはないの押しつけのような印象を受ける。安全は我々が守る、というよりも、電力会社は悪くない、を主張しているようだ。

配管破断事故、原因はわからない。原因追及には、どれだけかかるかわからない。でも事故を分類する7段階の一番軽いレベル1だもんね、というのが保安院。
十一月七日午後五時二分、異常発生。原子炉を止める決断をしたのが午後六時二十分。
問い なぜ、決断に1時間以上かかったのか。
答  なにが起きたのかを調べるために、事故前と事故後のデータを比べる必要があり、データ収集に1時間かけた。
問い どういう事故の時に、どの程度の時間をかけて、どのデータを収集するということが決まっているのか。
答  とくにマニュアルはない。
問い そういったルールづくりは必要ではないか。
答  ご指摘を承る。

制御棒駆動機構ハウジング貫通部からの漏洩事故、十一月九日午後四時発生、同日二十三時三十分、中部電力より保安院に通報。
問い なぜ、通報までこれだけ時間がかかったのか。
答  漏洩があったということだけを通報するのでは、情報が少なすぎる。
場所を特定してから通報した。場所の特定に時間がかかった。
問い 漏洩発生で通報し、場所が特定できて再通報すべきではないか。漏洩箇所がわかるまで通報しないのであれば、漏洩が簡単に直せるならば、漏洩自体がもみ消されてしまわないか。
答  そのようなことは起こらないはず。
問い 事故発生で第一報が入るようにマニュアルを作成すべき。
答  ご意見承る。

原子力発電の重要性を国民に知らしめるための広報に力を入れたいとのたまわれたので、冗談ではない、そんなことよりも安全に金を使うように、と申し上げる。
アジアの技術者を集め、安全の訓練をやるべきとの意見が、懲りない推進派から出される。うーん、懲りないな。
安全管理の時間を無理に短縮し、原発の延命を図ってきたつけが出たのではないか。この事故が三重県海山町の住民投票直前に起きたのも自業自得と言わざるを得ない。



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