2000年7月25日号

2000.07.26

中国の戦術核が、在日米軍をターゲットにしている件で、本当に、核の傘が働くのだろうか。かつて、西ヨーロッパでは、ソ連の戦術核に対して、いきなり米国本土の戦略核では敷居が高いと、戦術核の配備をめぐり議論になったが、日本では、戦術核のオプションはあり得ない。中国の戦術核の抑止に米本土の戦略核を持ち出せば、アメリカの大統領は、日本の都市のためにロサンゼルスを犠牲にするのか、という決断を迫られることになる。戦略的なあいまいさと言うが、アメリカは、日本の都市のために、たとえそれが東京であっても、ロサンゼルスを犠牲にすることはない、と中国の軍部はいいきるのではないだろうか。中国の戦術核に対し、アメリカの核の傘は機能していないのではないか。だからTMDなんだ、という声があるが、それならば、核の傘はやめ、通常兵器による日米安保とTMDでいいのだろうか。
核軍縮を進めるために、日本が思い切ったステップをとる必要はないのだろうか。何も情報公開をしない、何も議論をしない、現状を改める検討をしないという今の政府のやり方では、安全保障も、核軍縮も、どちらも達成できない。
8月5日に広島で行われる核軍縮のシンポジウムにパネリストとして参加することに。
超党派で年金政策の勉強会の立ち上げへ。臨時国会中になんとか発足させたい。政局とは、無関係にきっちりと将来を見越した政策議論をスタートさせることが何よりも今大切だ。



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